◆東京国際アニメフェア2009開催
2009-04-12 11:35:55 筆者:admin06 出処:日中新聞 回数をブラウズします:0 ネット友達から評価 0 箇条
アニメーションで日中交流促進
シンポジウムで産業動向を披露
(リード)
さる3月18日~21日の4日間、東京ビックサイトにおいて開催された「東京国際アニメフェア2009」に、中華人民共和国文化部は、中国の有力アニメ関連企業を率いて初出展を果たした。過去、個別企業による同フェアの参加はあったものの、中国が国の機関を通じて参加したのは今回が初めて。商談などが中心となるビジネスデー(19日)には、文化部のブースにおいて、中日アニメ関連企業による合弁・合作プロジェクト8件の契約調印式が催されたほか、文化部主催による交流シンポジウムが開催された。中国では現在、知財・ソフト分野への取り組みを拡大しており、特にアニメをはじめとするコンテンツ分野に注力、中国のアニメ産業は年々その実力を高めている。同フェアに参加した文化部文化市場司の張新健副司長はシンポジムにおいて「中国と日本との交流拡大、ひいてはビジネスとして新たなWINWINの関係を構築していきたい」と、詰め掛けた日中双方のアニメ産業関係者に呼びかけた。
(見出し)
ビジネスチャンスを創造へ
共同制作で両国の強み発揮
「知る」中国アニメ業界
講演に日本側関係者殺到
(本文)
さる3月18日(18・19日ビジネスデー)~21日(20・21日パブリックデー)の4日間、東京ビックサイトにおいて「東京国際アニメフェア2009」が開催された。日本はもとより諸外国のアニメ制作会社、テレビ・映画会社、玩具・ソフト開発関連企業などアニメ関連の企業、関係者が一同に会する国内最大の「アニメ産業展」だ。第8回となった同フェアは年々来場者数を拡大、初年度5万人強だった来場者は今回その倍となる12万9812人を記録、名実ともに世界最大のアニメーションの祭典となった。特に近年は諸外国における日本ブーム、「クールジャパン」「かわいい」といったキーワードの元、益々各方面から高い関心が寄せられている。
コンテンツの商談が中心の19日、中華人民共和国文化部による出展ブース「チャイナ・アニメーション」は大勢の人々で賑わっていた。この日、中国のアニメ産業と日本企業による海外版権販売、合弁企業設立など、都合8件に関する契約調印式が開かれるためだ。
総額1億元といわれる契約は、①央視輝煌動画公司と日本のフューチャー・プラネット株式会社による「中日合作・長編アニメ『三国演義』日本販売」、②北京聯盟影業公司と株式会社アサツーディ・ケイ(ADK)による「『武林外伝』アニメ、テレビドラマの海外の著作権の販売」、③北京聯盟影業公司、北京カ酷とADKによる「合弁会社『納思カ酷聯盟文化伝媒有限公司』の成立」、④SMG(上海メディアグループ)と日本OCCによる「アニメ映画『風雲決』日本上映権授与」、⑤SMGとワールド・キャラクター社による「アニメ映画『風雲決』パチンコ化権授与」、⑥SMGとADKによる「テレビドラマ『テニスの王子様』海外放送と商品化権の授与」、⑦玉皇朝集団・三鼎動画創作有限公司と株式会社DMIによる「携帯アニメコンテンツ開発合作企画」、⑧玉皇朝集団・三鼎動画創作有限公司とタトル・モリ・エージェンシーによる「出版代理合作」。
ブースには、文化部文化市場司の張新健副司長、日本動画協会の松谷孝征理事長ら関係者が集い、次々と結ばれる中日企業トップの契約交換とにこやかな握手に関係者から暖かな拍手が贈られた。
◇
中国文化部による「東京国際アニメフェア」の参加は今回が初めて。関係者によると「21世紀は『ソフト、コンテンツの時代』。魅力あるコンテンツは国境を越えて影響しあう時代」であり、「中国と日本はお互いに同分野で高い可能性を持っている(日本側は良質な作品を生み出すノウハウ、商品開発をはじめとする技術力、中国側は市場の潜在力、人材など)ことから、まずは日本の関係者、一般の方々へ中国のアニメ、アニメ産業を見て、知ってもらおう、ひいてはアニメの送り手同士が顔をあわせ、交流を深めていくことこそ、新たな可能性が生まれる」ことから出展が決まったという。
現在、「クールジャパン」「カワイイ」をはじめ、日本の「文化力」に諸外国が注目している。かつて欧州で流行した「ジャポニズム」と同様に、古くから続く伝統文化とともに、音楽や漫画、アニメといった若者文化、サブカルチャーに関心が集まっているという。中国をはじめアジア圏においてもこの日本のサブカルチャーが浸透、新たな文化交流の形として、注目されている。
特に最近はインターネットの普及に伴い、かつては日本国内でしか視聴できなかったコンテンツが海外で視聴されるようになり、この傾向は益々高まっているといわれる。しかし、その一方で「模倣品・海賊版」をはじめとした知的財産保護の問題も表面化、供給超の日本側は各種対策を呼びかけるなど、明暗併せ持った現象として各界が関心を寄せている。
文化部の資料によると、中国のアニメーションは、実は長い歴史を有し、最初の作品から現在に至るまで、80年が経過しているという。08年までに中国では450ヶ所以上の高等教育機関でアニメ関連の専門科が設立されたほか、アニメ関連企業は5400社以上、アニメ関係の各種教育機関は1300ヶ所以上ある。またアニメ産業が集積する園区(産業パーク)は中国全国で30を越え、国家級のアニメ産業基地は17ヶ所以上もある。中国政府は民間との協力を積極的に推進したことから、近年中国のアニメは数々の大きな成果を収めたという。また、国内のオリジナル・アニメ作品数も急増、その受け皿となる巨大な放送ネットワークも形成、サブカルチャーの一大産業へと成長しつつある。特にこの3年は急速に技術・制作体制が整い、国内において複数のヒット作品が生まれているといい、こうしたコンテンツの供給側が育ったことから受け入れる視聴者側・市場も急速に成長しているという。
◇
文化部は今回の出展にあたり、中国内の有力アニメ会社を率いて参加した。同ブース内では中央テレビ央視動画有限公司、央視輝煌動画公司、上海文広新聞メディアグループ(SMG)、北京迪生通博科技有限公司、北京聯盟影業投資有限公司、浙江中南集団アニメ影視有限公司、杭州玄機科技信息技術有限公司、玉皇朝集団(上海三鼎動画創作有限公司)、北京其欣然影視文化伝播有限公司、河南天楽動画影視発展有限公司、湖南山猫アニメ有限公司、湖南拓維信息システム有限公司、常州市創意産業基地、大連高新園区動漫游産業管理事務室、深セン怡景国家動漫産業基地、北京実用高級技術学校など、中国内において著名なアニメ団体がそれぞれ、自らが制作した作品の紹介、企業活動の紹介を展示した。いずれも中国においてアニメ制作・生産、テレビ放送、技術、産業発展投資、教育で代表的な企業、産業基地だ。
一方、同ブース内では約70点強の中国産アニメの映像を流された。中国で大ヒットした作品群が大画面で上映されると、会場では足を止めて見入るビジネスマンの姿も多数見られた。
中国文化部はこうした「視る」交流とともに「知る」交流も行った。
19日、東京ビックサイトの会議棟において、文化部主催によるシンポジウムが開催された。会場に設けられた座席は満席状態。日本のアニメ関係者の「中国」への関心はきわめて高い。
講演は文化部文化市場司の張新健副司長による「中国アニメーション産業の現状と政策」、上海 動アニメ衛星チャンネルの李世雷総裁による「中国アニメーションのビジネスの現状と商機」、ADK株式会社取締役常務執行役員である永井秀之氏による「今年、中日アニメビジネス元年に」、今日動画文化影視公司の張天暁社長による「合作と創造~中日アニメーション協業の将来」、株式会社バンダイの五十嵐正治ゼネラルマネージャーによる「中日が手を取り合う産業の共栄」、そして天津神界漫画有限公司の陳維東社長による「中国漫画市場の現在の形態と『新中国漫画』流派の特徴」が話された。内容は中国の漫画・アニメビジネスに関する現状、ビジネスチャンス、協業の可能性など多方面に及んだ。
スピーカーによる講演の後に設けられた質疑応答では「日本で良質なアニメーションを継続的に市場に供給するシステムはあるのか」「もう少し詳しく中国漫画の特徴を知りたい」といった質問が寄せられ、丁寧に、またあるときは熱く、中日の新たな友好交流、ビジネスに向けた可能性が説明された。
01中日アニメ事業で契約調印

02ブースで開かれた契約調印式

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