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北方四島調査団、6月以降に延期 ロシア側と調整難航
2017-05-25 09:35:14   From:日経   コメント:0 クリック:

北方領土での共同経済活動に関し、政府が5月中をめざしていた北方四島への官民調査団の派遣が6月以降にずれこむことになった。視察先や島内での移動手段などを巡るロシア側との調整が難航しているためだ。政府は30日に長谷川栄一首相補佐官をロシア・サハリン州に派遣し、現地調査の実現へ詰めの協議を進める。

 北方四島へ5月中に調査団を派遣する計画は、4月末にモスクワを訪れた安倍晋三首相がプーチン大統領と合意した。当初は企業や北海道の自治体関係者ら数十人規模の調査団派遣を検討していた。ところが視察の場所をはじめ、渡航のための大型船の受け入れや島内を移動するための車の手配などロシア側との事務調整が思うように進まない事態に直面した。

 首相官邸で共同経済活動を担当する長谷川補佐官や外務省幹部が30日にユジノサハリンスクを訪問。同行する民間企業関係者らとともに四島を事実上管轄するコジェミャコ・サハリン州知事と会談し、視察先や調査方法などについて直接協議する。

 共同経済活動の事業候補には、魚やウニの養殖や水産加工、クルーズ船を使った観光などが挙がっている。日ロ双方が四島の主権を主張するなか「両国の法的立場を害さない制度」をどのように築くかは難題だ。

 首相は7月にドイツ・ハンブルクで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議の場でプーチン氏と会談する。日本政府はそれまでに四島の調査を済ませて課題を浮き彫りにする方針で、6月の早い時期の調査団派遣へ再調整する。

 4月の首脳会談では元島民による四島へのビザなし訪問を巡り、墓参の際に航空機を利用することも申し合わせていた。

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