中国式白タクが関空で横行 取り締まり、啓発強化
2018-01-13 16:38:00 From:大阪日日新聞 コメント:0 クリック:
停車するドライバーに啓発チラシを配る関西国際空港白タク対策会議のメンバー(近畿運輸局提供) |
多くの観光客でにぎわう大阪・ミナミ |
中国式白タクは、訪日中国人がインターネットサイトやスマートフォンのアプリを使って手配し、依頼を受けた在日中国人が空港などで送り迎えする仕組み。関西では2016年ごろから、目撃情報が関係機関に寄せられるようになった。
これまで、白タク行為の疑いで逮捕された事例もあり、大阪府警は17年10月31日に関西空港などから客を乗せたとして中国籍の男3人を逮捕。同11月29日には京都府警が、会員制交流サイトで募った客を京都や奈良の観光スポットを巡り、大阪市内に送り届けるなどした疑いで京都市の男=中国出身=を逮捕した。
■ネットで予約
大阪府内のタクシー会社でつくる大阪タクシー協会(三野文男会長)によると、こうした逮捕報道などによって現在は関空の一般車両レーンで客待ちする自家用車は見られないものの、担当者は「白タクがなくなったとは断定できない。駐車場で客を待っていたりすることも考えられる」と分析する。
ただ、逮捕に至るケースは少ない。近畿運輸局によると、訪日前にアプリやインターネットで予約や決済を済ませることから、同局旅客第二課の大樽匡弘専門官は「実態が見えない」と頭を抱える。白タク行為がなくならない理由については、中国で自家用車をタクシー代わりに提供するライドシェア(相乗り)が広がっていることを挙げ、「利用する人が(白タクを)違法と認識していないと考えられる」という。
■春節向け活動
この現状を受けて同局や府警でつくる「関西国際空港白タク対策会議」は、白タクの利用をやめるよう啓発活動を展開。中国語や英語のチラシ500枚を配布し、白タクの違法性などを訴えている。
春節を迎える2月は、さらに多くの訪日客が関西に訪れ、白タク行為が増えることも予想される。大樽専門官はタクシー利用を呼び掛けた上で、「白タクでは、任意保険に加入しているかは分からない。表面化してないだけで、事故が起きてトラブルになっているのかもしれない。春節に向けて啓発活動を地道に続ける」と話す。
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