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街道筋に無償の茶屋が出現開設男性「人民に奉仕精神だ」
2012-06-22 17:49:51   From:   コメント:0 クリック:

 中国新聞社のニュースサイト「中国新聞網」は河南省洛陽市内の道路脇にあるという無償のお茶のみ場を取材。そこは住民の男性が自費で運営...


 

 中国新聞社のニュースサイト「中国新聞網」は河南省洛陽市内の道路脇にあるという無償のお茶のみ場を取材。そこは住民の男性が自費で運営するもので、14年続いているという。最初は道路工事の作業員たちのために始めたが、その後自転車のタイヤの空気入れや近くの林の手入れなど、様々な作業を行うようになった。男性を無償のサービスに駆り立てた動機は「人民に奉仕」の精神だったという。
 洛陽市の王城大道から孟津県城公路に続く?河大橋の南端から眺めると、道脇に建てられた平屋建ての小屋が見える。入り口両脇の柱には「香り良い茶で賓客をもてなせば、五湖四海を隔てても心が繋がる」といった意味の対聯が掲げられている。そこは住民の男性許北鼎さんが造った無償のお茶飲み場だという。
 暖簾をくぐると正面にはテーブルにポット、コップなどが置かれ、両脇には農村の家にあるような木製の小さな椅子がある。壁にはこのお茶飲み場で提供している6つの無償サービスが書かれている。「お茶、自転車の空気入れ、トイレ、傷の手当て、橋の補強、林の手入れ」
 もう一方の壁には共産党の模範的人物の1人、雷峰の肖像が貼られている。その下の黒板に記された「私の任務」は「省・市・県・村のために働く。全身全霊を以って人民に奉仕し、命ある限り任を果たしたい」とある。
 お茶飲み場を守る許光和さんは現在70代。開設者は兄の許北鼎さんで、14年前に始めたという。熱心な共産党員の北鼎さんは河北省の鉱務局に勤務し、定年後には故郷に戻った。その時期、付近では高速道路洛孟バイパスの建設工事が行われていたため、北鼎さんは作業員にお茶の差し入れをすることにした。
 しかし村から工事現場までは数キロある。北鼎さんはリンゴ園の脇を借りて小屋を建てた。それ以来、冬には熱いお茶、夏には冷やしたお茶を出すようになり、細々とした作業も無償で行っている。
 燃料や茶葉、怪我人に提供する脱脂綿、包帯、自転車用ポンプ、水道代、電気代など費用の全てが自費のため、退職金の大部分が運営費に消えた。「兄は根っからの善人で、定年前の職場でも模範だった。定年後にはこのお茶飲み場を造って、まだ高速道路も付近の家もない頃から野原の真ん中でお茶を提供していた。13年もだ」
 お茶飲み場は外出者の少ない冬よりも、通行人が冷たいお茶を求める夏に混み合う。北鼎さんは70歳を過ぎても風雨や炎天下の中を通い続け、地元の人々に慕われた。
 常連の男性は「評判の良い場所」と語る。「良い人だよ。何の得も求めずに一年中こんなことをやるなんて、普通はできない」。北鼎さんは2009年には「河南省十大愛心人物」にも選ばれ表彰された。
 しかし2011年8月、78歳の北鼎さんは病でお茶飲み場の続行が不可能となり、弟の光和さんが引き継いだ。「私も兄の精神を守るよう努めている」。お茶飲み場を自分の代で終わらせたくないとも考えているという。
 

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