日中韓経済貿易相、「保護主義に対抗」で一致 共同声明
2016-10-31 11:54:04 From:日経 コメント:0 クリック:
日本、中国、韓国3カ国は29日、都内で経済貿易相会合を開き、英国の欧州連合(EU)離脱決定などを踏まえ「あらゆる保護主義的な動きに対抗する」との共同声明を採択した。日本は、貿易・投資分野における国際ルールを研究する官民協議会をつくることも提案。韓国はこれを歓迎し、中国は回答を留保した。
会合の議長は世耕弘成経済産業相が務め、中国から高虎城商務相、韓国からは周亨煥(チュ・ヒョンファン)産業通商資源相が出席した。
共同声明では、日中韓自由貿易協定(FTA)や東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の交渉を加速し「先導的な役割を果たす」と表明。鉄鋼過剰生産問題への対応にも触れ、20カ国・地域(G20)で合意した国際協議会の設置について「可及的速やかに取り組む」ことを確認した。
世耕経産相は会合で、FTA交渉と並行して、デジタル経済に対応した貿易・投資のルール作りに向けて3カ国の官民協議会を立ち上げることを提案した。韓国はこれを歓迎したが、中国は、協議の対象に自国の国有企業の規律作りも含まれることなどから「持ち帰り検討する」と回答するにとどめた。
会合後、日中、日韓の2国間会談をそれぞれ実施した。日中会談で高氏は、中国の過剰生産問題の対策に「早期に取り組む」と約束した。日韓会談では、周氏が「環太平洋経済連携協定(TPP)に韓国が参加する際は日本に応援してほしい」と話し、世耕氏も前向きな姿勢を示した。
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