米空軍最大の海外基地、中国の投資で生まれ変わる
2017-07-21 13:14:28 From:チャイナネット コメント:0 クリック:
米軍撤退から26年がたつが、かつてのフィリピン・クラーク空軍基地は以前の様子を保っている。倉庫、旧兵営、訓練場、さらには元兵士の墓地がある。ここは以前、米国最大の海外空軍基地だった。この荒れ果てていた場所は、新たなビジネスエリアになろうとしている。将来的には、マニラと並んで立つことになる。クラークの発展を支援しているのは、フィリピンの伝統的な同盟国の米国ではなく、新たな友人の中国だ。
フィリピンのドゥテルテ大統領が昨年、米国から離れ中国と接近することを発表すると、中国はその改善が必要なインフラに巨額の投資を行った。これにはクラーク及び周辺地域の整備の支援が含まれる。
米デジタルメディア「クオーツ」の報道によると、クラーク空軍基地が最も繁栄していた時代には1万5000人が集まり、600平方キロメートルの土地を管理していた。今やこのマニラから北西に80キロ離れた場所は、経済特区に発展しようとしている。免税やその他の刺激策により、この特区は各業界の企業を集めている。各社は周辺地域の多くの現地人を雇用している。
ドゥテルテ大統領は昨年、価値にして240億ドルの投資とその約束を手土産に、中国から帰国した。フィリピン貿易当局によると、クラークでは少なくとも3つの発展プロジェクトが展開される。これは新クラーク都市の工業団地、クラークとスービック湾(ルソン島南西部)を結ぶ鉄道、それから中国のファーウェイが現地で建設する科学技術インフラのことだ。
これらの投資は中国の「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)イニシアチブと期せずして一致している。同イニシアチブは新たなインフラ整備により、中国・アジア・中東・アフリカ・欧州を連結させようとしている。クラークに近いマニラには国際空港がある。これは中国がそれほど長く待たなくても、フィリピン支援から収益を得られることを意味する。これらのプロジェクトはまた、自ずとフィリピンに利益をもたらす。
中国の同地域における存在感が増すなか、中国の投資家の信頼性を疑い、さらにはこれらのプロジェクトによりフィリピンが中国に対して巨額の負債を抱えると懸念する声が上がっている。懸念は存在するが、多くの現地人は新たな発展を非常に歓迎している。クラーク博物館のガイドは「観光客と雇用機会が増える」と話した。
現地人が懸念しているのは中国ではなく、公共交通機関の不足だ。この地区は地方政府から独立しており、フィリピン全土で見られるジープニー(乗り合いタクシー)やオート三輪の使用が許されない。新しい道路と鉄道が、現地人に大きな利益をもたらすことは間違いない。
クラークは変化の最中にある。新たな建築物が荒れ果てたショッピングモール付近に立ち、かつてホテル、カジノ、クラブがあった乱雑で無秩序な建築群が、新たな管理により大幅に改修されている。道路が広くなり、橋が建設されている。米軍の東南アジアへの軍事力投入で中心的な役割を演じたことから、中国主導のクラークの変化は次のような明確なシグナルを伝えている。中国のフィリピン及びその他の地域での影響力が、拡大を続けているということだ。
しかし中国が存在感を増しても、米比の結びつきは依然として堅固だ。クラーク博物館には、米空軍基地の時代を物語る展示品がある。クラーク博物館のガイドは「私はこの基地で作られた。祖父が米国人だからだ」と話す。フィリピンでは米国系の住民が25万人以上いる。
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