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ペルー国会、内閣不信任案を可決 大統領は訪米中止
2017-09-16 23:30:10   From:日経   コメント:0 クリック:

 南米ペルーの国会は15日未明、内閣の不信任を決めた。クチンスキ大統領は国連総会出席のための訪米を取りやめ、新内閣の組閣準備に入った。国会は少数与党の政権と多数派の野党が激しく対立しており、地元メディアは解散の可能性も伝えている。

 サバラ首相が提出した内閣の信任決議案をフジモリ元大統領の娘ケイコ・フジモリ氏が率いる野党が多数で否決した。クチンスキ氏は昨年の大統領選でケイコ氏を破ったが、国会では少数与党。多数派の野党は今年に入り、経済・財務相ら政権の主要閣僚を次々と不信任に追い込んできた。

 クチンスキ氏はツイッターで「憲法と民主主義を尊重し、法に従う」としており、すでに組閣に着手。地元メディアはビスカラ副大統領を新首相とする人事案が有力と報じている。

 今後、焦点となるのは新内閣に対する野党の出方だ。ペルーの憲法の規定では新内閣は国会で信任を仰ぐ必要があるが、これが否決されると、大統領に国会の解散権が付与される。

 野党の一部には新内閣も不信任とし、解散選挙でさらに政権を追い込むべきだとの強硬派も一定数いる。一方、既に圧倒的多数の議席を保有する国会で議席を保持したい議員もおり、今後の展開は流動的だ。

 資源価格の下落で伸び悩んでいたペルー経済だが、足元では今年の成長見通しが上方修正されるなど回復の兆しが見えていた。中央銀行のベラルデ総裁は15日、「最悪のシナリオは解散選挙で、恐ろしいことになる」と発言。「全員が敗者となり、おそらく国の経済成長に悪影響を与える」と指摘した。

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