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新たな「米日豪印」を制約する3つの要素
2017-12-06 13:04:11   From:チャイナネット   コメント:0 クリック:

「米日豪印」の枠組みがまた蒸し返されようとしている。APECベトナムサミット開催中には4カ国の高官が正式に会談し、4カ国による安全対話を再開する意欲を示し、その進展が関心を呼んでいる。米日豪印協力が今再び打ち出された背景としてはまず、中国と米国の関係の新たな発展とアジア戦略に対する米国の新政権の新たな調整が挙げられる。さらにその他の3カ国の戦略の調整も背景となっている。(文:韓立群・中国現代国際関係研究院世界政治研究所中国対外関係研究室主任)

 

新たな協力が成功するかは、主に次の3つの要素にかかっていると言えるだろう。

 

カギを握るのはインド

 

 トランプ大統領は、アジア太平洋を中心とした米国の伝統的な戦略を範囲のより広いインド太平洋地域へと広げた。そうなればインドも自然と視界に入ってくることとなる。だがこの構想には根本的な欠陥がある。

 

 第一に、米日豪の3カ国は軍事同盟であり、互いに助け合う関係にある。インドは、米国と複数の防衛協力協定を結び、日本とオーストラリアとも立ち入った防衛協力を行っているが、「法定」の同盟国ではない。事態が悪化した場合、ほかの3カ国にはインドの安全を守る責任はない。インドは長期的に非同盟戦略を堅持しており、これが短期的に調整される可能性は低い。4カ国の協力が最終的にインドを中国を攻撃する最前線へと押しやるということは、保護を欠いた現状でインドが受け入れられることではない。

 

 第二に、インドが経済的に大きな潜在力を持っていることは確かだが、米日豪3カ国の企業と資本に最終的にどれだけの利益をもたらすことができるかは未知数である。中米・中豪・中日の経済関係は、米印・日印・豪印のそれをはるかに超えている。米国の統計によると、2016年の米印間の財・サービス貿易総額は1148億ドルだったが、同期の中美間のそれは5786億ドルにのぼり、後者は前者の5倍に及んでいる。

 

 第三に、中印間に戦略的な競争リスクが存在することは確かだが、両国には共通の利益も多い。例えば両国はいずれも、BRICS協力メカニズムと上海協力機構(SCO)のメンバーである。前者は経済協力を主とし、グローバル経済ガバナンスにおける新興国の発言権を高めることをねらいとしている。後者は地域の安全協力を主とし、中央アジアから南アジアにかけての広大な地域の安全を守ることをねらいとしている。これらはいずれも両国に利益をもたらしている。


米国の政策決定

 

 米国の政策決定は米日豪印に影響を与えるだけでなく、米国のアジア戦略全体に影響を与える。新たな「インド太平洋戦略」は経済的な柱を明らかに欠いており、経済や貿易については内容の乏しいスローガンがあるにすぎず、安全を主とした地域戦略と言える。

 

 1970年代以来、アジア太平洋地域には早くから、堅固な産業チェーンや生産ネットワークの土台が築かれていた。際立った成果はないが幅広く受け入れられたAPEC協力はこれによって支えられ、アジア太平洋自由貿易圏という長期的な奮闘目標はこれによって支えられ、東アジア地域の経済金融協力もこれによって支えられた。だがインド太平洋にこうした条件が備わっていないことは明らかだ。

 

 わかりやすく言えば、アジア太平洋は一つの経済圏だが、インド洋はまだこの枠に入っておらず、部外者にとどまっている。インド洋地域に幅広い発展の潜在力があるとしても、それはまだ潜在力にすぎない。アジア太平洋地域の経済協力には現在、方向とモデルでの争いがある。だが筆者の見るところ、アジア太平洋をインド太平洋へと拡張するということは一見良いアイデアに見えたとしても、実際の取り組みは非常に困難なものとなる。米国は、不均衡なインド太平洋戦略を打ち出したことで、アジア太平洋地域の経済協力に対する主導権とリーダーとしての地位を失う可能性もある。

 

地域の安全体制の発展

 

 インド太平洋戦略は安全を主とした戦略だが、現在のアジア太平洋、またはインド太平洋の地域の安全の重心はインド洋にはなく、東北アジアと東南アジアにある。すなわち朝鮮の核問題と南中国海の問題である。米日豪印は、この2つの問題のいずれの解決にも寄与するどころか、解決の道を狭め、トラブルを生んでさえいる。これらの地域問題を解決するには依然として、中国と米国との間の直接的な疎通が必要となる。

 

 米日豪印は「視野狭窄」の戦略設計だと言わざるを得ない。世界随一の力を持つ米国がこのような戦略を打ち出したことは、その衰退の兆候とも考えられる。インドの成長傾向やアジア太平洋地域の未来の発展の趨勢を考えれば、インド太平洋戦略の提出は論理的にも見える。だが日々の経験は我々に、あまり早く準備をするよりも、時が迫ってから判断した方がいいこともあると教えている。

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