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作者不明の西洋画、北斎作? オランダの博物館所蔵6点 シーボルト直筆目録に記述
2016-10-24 16:43:42   From:日本経済新聞社   コメント:0 クリック:

オランダのライデン国立民族学博物館所蔵で、長年作者不明とされてきた6点の絵が江戸時代後期の浮世絵師、葛飾北斎(1760~1849年)の作品である可能性のあることが分かった。西欧の水彩画の技法を使った異色の作品で、当時交流があったとされるドイツ人医師、シーボルトらの影響を受け、描いたと博物館側はみている。
葛飾北斎が描いた可能性のある絵(ライデン国立民族学博物館提供)
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葛飾北斎が描いた可能性のある絵(ライデン国立民族学博物館提供)

 一方で北斎の特徴がほとんど見受けられず、慎重な研究が必要と指摘する日本の専門家もいる。

 長崎市で開かれた「国際シーボルトコレクション会議」で、同博物館シニア研究員のマティ・フォラー氏が報告した。

 6点のうち5点は和紙に江戸の街並みを描いた風景画で大きさは横約40センチ、縦約30センチ。タイトルはなく、「日本橋」「品川」などを題材に人々や川、橋、富士山を描いている。遠近法に加え、船が水面に映る様子や影、大きく描かれた空は当時の日本画にはない西洋画の特徴という。残る1点は版画で、これも江戸の風景が描かれている。

 同博物館はシーボルトが日本からオランダに持ち帰った絵画などのコレクションを所蔵。2年前、シーボルト直筆のコレクションの目録が見つかり、フォラー氏が照会したところ、今回の6点に関し、「北斎がわれわれ(欧州)のスタイルを使って描いたもの」との記述があった。絵の特徴も細かく記されており、北斎作の可能性が高いとみている。

 シーボルトはオランダ使節団に随行して23年、医師として長崎・出島のオランダ商館に赴任。江戸に行った際、北斎らに会ったとされる。フォラー氏は北斎が西洋画を描いた理由を「欧州画家と同じくらいの絵が描ける実力を示すため、シーボルトに渡したのではないか」と推測している。

 

 浮世絵研究家の浅野秀剛・大和文華館館長の話 画像を見る限り、線や対象物の造形、把握の仕方などに北斎の特徴がほとんど見受けられない。これらが北斎による作品かどうかを見極めるには慎重な研究が必要だ。

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