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この1年 アニメ、世界を席巻
2016-12-13 17:15:47   From:毎日新聞   コメント:0 クリック:

今年の映画界は、「君の名は。」(新海誠監督)と「シン・ゴジラ」(庵野秀明総監督)の大ヒットが話題を独占した。ただ、この現象をもってよしとはできない。アニメ映画と特撮映画の隆盛に隠れて、実写映画は質量的にも興行的にも低調だった。映画界全体が危機感を持たなくてはならない。

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     7月29日に公開された「シン・ゴジラ」。公開前に開かれる試写会はギリギリまで実施されず、PRイベントも控えめ。配給元の東宝は意図的に情報の露出を抑え、ファンの期待値を高める戦略を取った。この作戦は成功し、公開と同時に、オリジナル版の世界観を保ちつつ、国家の危機管理に焦点を当てた新作の内容がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて拡散した。夏休み期間を過ぎても客足は衰えず、興行成績は80億円を突破した。

     同じく東宝配給の「君の名は。」は「シン・ゴジラ」と時期をずらして8月26日に公開された。予告映像や新海監督の小説が話題を呼び、公開当日は日本中の映画館が満員に。リアリティーあふれる映像と、東日本大震災を思わせる大災害からの救済という内容がSNSや口コミを通じて広がり、爆発的なヒットを記録した。公開から1カ月後には興行成績が100億円を突破。今月5日には200億円を超え、邦画の歴代興行成績2位となった。

     今年はほかにも、アニメの良作がそろった。スタジオジブリとフランスの合作「レッドタートル ある島の物語」(マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督)、聴覚障害を持つ女の子とその周りの若者たちの世界を描いた「映画 聲(こえ)の形」(山田尚子監督)。そして、こうの史代の漫画が原作で、戦時中の広島・呉で生きる女性を描いた「この世界の片隅に」(片渕須直監督)はクラウドファンディングで一般ファンから資金を集めた。公開後は内容の素晴らしさが話題を呼び、公開館数を当初の2倍以上に拡大して公開中だ。いずれの作品も海外で公開されるか、公開予定。日本のアニメ作品のストーリーの奥深さが世界を席巻している。

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     5月のカンヌ国際映画祭「ある視点」部門で、深田晃司監督の「淵(ふち)に立つ」が審査員賞を受賞し、実力を認められた。ただ、カンヌ、ベルリン、ベネチアの3大映画祭のコンペティション部門に邦画は選ばれなかった。世界では、フィリピンやルーマニアなど新興国の映画が注目を集めており、日本映画は新鮮さを失っている現状がある。

     実写ではほかに、横山秀夫原作の「64 ロクヨン」(瀬々敬久監督)や吉田修一原作の「怒り」(李相日監督)など、サスペンス大作が気を吐いた。また、西川美和が原作、脚本、監督を担当した「永い言い訳」や黒沢清監督の「クリーピー 偽りの隣人」、佐藤泰志3部作のフィナーレを飾った「オーバー・フェンス」(山下敦弘監督)なども内容的に光ったが、実写映画は全体として小粒だった。集客が見込める人気コミック原作の映画も多かったが、キャストに頼って中身がおざなりになった作品は客足が伸びていない。SNSのすさまじい拡散力によって、映画の質がこれまで以上に問われる時代が到来している。

     「ツィゴイネルワイゼン」などを製作したプロデューサーで映画監督の荒戸源次郎、日本とも関わりの深かったアッバス・キアロスタミ、アンジェイ・ワイダ両監督らが亡くなった。

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