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「神の心」「神と手」を持つ名医・外山雅章氏のテーラーメイド医療
2016-07-04 15:09:10   From:篠原功   コメント:0 クリック:

「神の心」「神の手」を持つ医師との異名を取り、多くの患者から慕われている医師がいる。名医として名高い外山雅章医師だ。現在、取り組んでいる「テーラーメイド医療」とは。
  

名医と慕われている外山雅章氏

亀田総合病院心臓血管外科顧問 チーム外山プロジェクト代表 医師・外山雅章氏
 
「神の心」「神の手」持つ名医として慕われる
後進の育成とテーラーメイド医療の提供に全力
 
 「神の心」「神の手」を持つ医師との異名を取り、多くの患者から慕われている医師がいる。名医として名高い外山雅章医師だ。医療法人鉄蕉会亀田総合病院心臓血管外科部長を経て、現在は同顧問として後進の育成に尽力する傍ら、テーラーメイドの医療を提供するためにオフィス外山㈱(東京目黒区)、「チーム外山プロジェクト」(東京港区)運営する他、一般社団法人臨床ゲノム医療学会理事も務める。常に患者の術後の生活を楽にさせてあげたいとの思いから、あえて難しい手術に挑み、成功率99%を維持してきたというから「神の手」「神の心」を持つ医師と言われても不思議でないだろう。そんな外山医師が現在取り組んでいる「医療」をクローズアップした。
 
◆ブッシュ元大統領の外科医として指名された
 
 最初に外山雅章医師はどのような人なのか。まず、プロフィールから紹介しよう。外山医師は1967年3月、慶応義塾大学医学部を卒業後、米国ニューヨーク州立大学バッファロー総合病院、カンサス大学メディカルセンターなどで一般外科と胸部外科の撲床研修を修了。その後、フロリダ州マイアミで多くの心臓手術を執刀する。
 1983年、亀田総合病院の心臓血管外科部長に就任。以来、毎年、北京大学医学部、蘇州大学病院に出張してバイパス手術や弁形成術を行い、米国への学会出席の際には2~3日、現地の病院で手術に参加するなど海外での活動も目覚ましい。現在、北京大学医学部客員教授、蘇州大学客員教授を務め、米国医師免許<br>を保持する。
 なお、米国からも絶大な信頼を得て、ブッシュ元大統領訪日の際には不測の事態に備えて外科医としてホワイトハウスから待機するよう要請され、無事帰国を見守り、帰国後に感謝状が贈られている。
 2012年には前述したように亀田総合病院の心臓血管外科顧問に就任。同時に「チーム外山プロジェクト」を立ち上げ、全医療分野における質の高い医療(医師)を紹介、アレンジするコンサルティングも行っている。
 専門は冠動脈バイパス手術や弁膜症手術など、成人の心臓手術。特に冠動脈バイパス手術では日本のパイオニア的存在と言われている。地元・鴨川だけでなく、東京など全国各地から患者が訪れる。
 なお、著者に日本の医療の問題点を浮き彫りにしたエッセー『頼れる医者に出会いたい』(ビジネス社)がある。また、作家の浅田次郎氏の小説『天国までの百マイル』(朝日文庫)に登場する天才心臓外科医は外山医師がモデルとなっている。なお、この小説は映画やテレビドラマになり、大きな話題を呼んだ。
 
◆チームが掲げる「優れた医師・医療」とは
 
 最初に外山医師の「哲学」が明確に反映されている「チーム外山プロジェクト」をクローズアップしたい。まず、その理念で「優れた医師・医療」について次のように指摘している。
 外山医師は「日本の医療制度は、国民皆保険制度のもとに、誰でも、いつでも、どこでも受診できる、いわゆる『フリーアクセス』の環境を整備してきた。先進諸外国と比べても、日本は安価で良質な医療を提供してきたが、果たして良質な医療に誰もがアクセスできているだろうか。しかし、世間的に評判の良い大学病院や総合病院だとしても、そこに在籍している医師すべてが質の高い医師であるとは限らない」と指摘する。
 そして「大病院は医療教育も行っているので、未熟な研修医も大勢在籍している。質の良い医療には、研修医が専門医の厳格な指導の下で仕事をし、指導医が常にチェックするシステムがしっかり行われていることが重要だ」と語る。
 具体的には①優れた外科医は手術時間が短い②優れた医師はトータルケアをする③ハッキリと診断、治療方針を話してくれる医師④価値(患者の社会復帰など)を与えてくれる医師――だという。このように質の高い安心の医療にアクセスすることを可能にしたのが会員制ドクターサービス「チーム外山プロジェクト」だ。
 外山医師は、日米40年余りにわたって、さまざまな医療経験してきたが、その経験から生まれた医療の不都合な点を一つひとつ改善していった先に辿り着いたのが「テーラーメイド医療システム」だという。
 外科部長から顧問へと一線を退いた外山医師が数年前から最も関心を持って取り組んでいるのは予防医療だ。日本は現在、医療費の負担増が社会問題となっているが、予防医療を拡充させることで医療費増大に歯止めをかけることができるからだ。

◆外山医師「私どもは決して治療を放棄しない!」

 動脈硬化とがんが同率の38%で推移しており、両方で70%を超える。この二つの疾病を抑えることが重要だ。動脈硬化もがんも予防医療で減らすことができる。走ったり、エクササイズで心臓病や脳梗塞を予防できるという。「例えばジムに通う場合、入会金10万円で毎月の会費が1万円だとすると、病気になったときのコストより、予防に費やしたコストの方が低い。胃がんも大腸がんも早期発見すれば内視鏡で手術ができる。その意味で予防医療を国家レベルで推進していくべきだ。私も臨床医として広める努力をしたい」と外山医師。
 がんについても切除・抗がん剤・放射線治療ができないと言われ、一時、治療を放棄された「がん難民」が増加していたが、外山医師は「私どもは決して放棄しない。何らかの対応をする。がんも成人病のカテゴリーに入ってきた」と強調する。
 「チーム外山プロジェクト」について外山医師は「会員制によって困っている人をチームできめ細かく対応する。どんなことでも相談に乗る。早期診断・長期診断・前診断で検査し、不幸にも病気が発見された場合は選りすぐりの名医を紹介する。治療を受けて治療の方向性が出た場合、サプリメントによる点滴治療法など、世界で受けられる診断・治療をアレンジする。各種医療センターと連携を密にし、包括的に対応する。そして人生をエンジョイするための手助けをする」と断言する。
 
◆がんのリスクを調べる「がんⅿRNA発現解析検査」とは
 
 快適な健康状態を維持し、がんなどの重篤な疾患に陥らないための超予防医療の役割を果たすと考えられる検査がある。がんmRNA発現解析検査と長寿遺伝子の活性度(サーチュイン遺伝子の活性度)を見る検査である。これらは、がんなどの疾病を見つける検査ではなく、その時の健康状態、がんから近いのか遠いのかをある程度知ることのできる検査である。
 まず、「がんⅿRNA発現解析検査」から説明したい。がんは遺伝子に異常が起こり、細胞が増え続ける病気。「がんは遺伝子の病気」と言われる所以だ。実際にがんが発病してから発見できる大きさに増えるまで約5年から20年かかる。10年経たないとがんは見つからない。
 PETやMRIのように「がんを見つける検査」ではなく、がんが発病する前段階(前臨床期)の「異常を起こした遺伝子のⅿRNA発現量を調べる検査」であり、オフィス外山㈱が提案するゲノム検査の一つ「がんⅿRNA発現解析検査」だ。
 この検査で異常を起こした遺伝子ⅿRNAの発現量を調べることで、がん発生リスクを確認することができるという。見えないが、がんが進行していくこの期間内(前臨床期)で「具体性の高い予防医療」を推進することができるというわけだ。「一般的にこの検査を『がんを早期に発見する検査』と勘違いされる人が多いが、そうではない。まだ、がんになっていない人の生活習慣ががんに向かっているか、向かっていないかを検査するシステムと理解してほしい」と外山医師。
 
◆微細ながん細胞の「リスク」を発見する検査が脚光
 
 例えば画像診断では「異常なし」という判断が出ても、血液による「がんⅿRNA発現解析検査」では、微細ながん細胞の「リスク」が発見できるという。つまり、あくまでも「リスク」を判断する検査といってよい。
 “がんのリスクを知る”ということについて外山医師は次のように説明する。
 「低リスクなら分子レベルで現在の健康状態はがんになるリスクは低いということで一安心である。中リスクはmRNAの発現量が正常の状態よりはやや増加している。がんに向かっている可能性もあるので生活習慣で改善したほうが良いところがあれば改善する。運動不足の人なら週4―5回の運動をするなど。高リスクと判定された場合には、mRNAの発現が正常な比べてかなり多いので、まず、しっかりとドックなどの検査を受けてがんがないことを確認する。当然のことだが、生活習慣でよくないところがあれば改善し、この検査に詳しいか、検査を扱っているクリニックの医師などに相談する。良質のサプリメントの相談にも乗ってくれるはずだ」
 
◆長寿に働きかけ、老化を抑制する「長寿遺伝子検査」
 
 一方、「長寿遺伝子検査」とは、健康を維持し、老化のスピードを遅らせるといわれるsirt1(サーチュイン)「長寿遺伝子」の現在の活性度を測定することができる。それを具体的に数値で示し、平均値よりも高いか低いかを調べる。数値の低い人はより高い活性を目指し、高い人は安定持続を目指す。この検査によって寿命伸長だけでなく、アルツハイマー病、糖尿病、心臓病などの治療にも寄与できるという。つまり、長寿遺伝子の経過観察がエイジングケアプログラム継続のための有効な動機付けになるからだ。
 外山医師は、かなり早い段階から医療面で遅れをとっていたアジアへも目を注いでいた。「中国では改革開放で市場経済移行期の1980年後半に北京大学の呉棟教授(現名誉教授)が『心臓バイパス手術の腕を磨きたいので、北京大学で手術をやってくれないか』と言ってきた。そこで助手、看護師などで万全の医療チームを編成、医療機器も運び込んで手術を行い、成功させた。ちょうど同じ時期にアメリカの医療チームも訪中し、手術していたが、一症例で失敗したこともあり、日本の医療チームが高く評価された」という。
 これを契機に蘇州、桂林、成都、鄭州などからも要請があり、足を運んで手術や講演を行ってきた。こうしたことから外山医師は「最近、私どもの診断・治療に対して中国からの問い合わせが増えている。その要望に応えるため『長寿遺伝子検査』から始めようと計画しているところだ。具体的には中国国内に検査室を設置、データのやり取りで結果報告書を作成し、診断・治療に寄与していきたい」と語った。
【問合わせ先】オフィス外山㈱☎03-6459-1665

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