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「第一回漫画とピクトグラムの応用と保護に関する研究会」
2016-12-09 17:36:51   From:篠原功   コメント:0 クリック:

「第一回漫画とピクトグラムの応用と保護に関する研究会」が11月29日午後3時から衆議院第一議員会館第二会議室で開かれた。


ユニークな報告が行われた研究会

 「第一回漫画とピクトグラムの応用と保護に関する研究会」
 
「漫画を利用した医療機器」「ピクトグラム:避難誘導サイントータルシステム」
「デザインミュージアムを江戸城本丸に」と題するユニークな報告に注目集まる
 
 「第一回漫画とピクトグラムの応用と保護に関する研究会」が11月29日午後3時から衆議院第一議員会館第二会議室で開かれた。公益社団法人漫画家協会著作権委員の佐藤薫、衆議院議員の大畠章宏、漫画家で日本漫画家協会常任理事の松本零士の各氏が挨拶、東京大学医学部小児科・同付属病院の御園生里美氏が「漫画を利用した医療機器」、特定非営利活動法人サインセンター理事長の太田幸夫氏が「ピクトグラム:避難誘導サイントータルシステム」、勝見勝と共にデザインを考える会世話人の羽原粛郎氏が「デザインミュージアムを江戸城本丸に」と題して報告を行った。
 
 最初に挨拶に立った佐藤氏は、大畠衆議院議員などの協力により、漫画産業発展を考える会を中心に著作権延長で活動し、一定の進展があったことを報告。「研究会を開くに当たり、大畠先生に報告したところ、『世のため人のためになるのなら、ぜひやってみたら』と言われ、今日に研究会開催に至った」と報告した。さらに「漫画とピクトグラムを新分野で利用、応用範囲を拡大・活用して多くの人々の生活に役立てていきたい」と強調した。
 松本氏は、「地球上に配信されている電子メディアだけでなく、出版物の著作権問題に関心を持ってきた。この件については特に宗教・思想・民族を刺激しないことが重要。著作権の問題は世界的な問題として広げていくべきだ」と述べた。
 御園生氏は医療における漫画・ピクトグラムの役割といった内容で現場から報告した。「子どもたちにとって漫画の持つ力を目の当たりにしている。特に7歳未満の子どもに対して人権を損なうような医療によって医療機関は信頼を失っている。医療の現場に漫画が入ってきてほしいと願っている」
 「漫画を医療機関に置くだけで、子どもたちは自分の家にいるような気持ちになる。病院では死を避けられない子ども、治りにくい病に苦しむ子どもを治療しなければならない。そこで無理矢理抑え付けて治療を行うと子どもの心に屈辱感を残すことになる。それを避けるためにも漫画を手書きして子どもの心を和ませ、治療を容易にする努力をしている。その場合は著作権の問題と絡んでくる。さまざまな問題をクリアして治療に応用していきたいと考えている」と語った。
 また、松本氏は「著作権を確立することは、未来の子どもたちを支える資金源にもなる。漫画は国境を越えて広がる。漫画は子どもの心を支えるジャンルである。漫画は子どもの心に夢を育む。夢は力の原点。夢を持つと体を動かす。健康的な心身のためにも漫画の持つ力を大切にしていきたい」と述べた。
 

衆議院議員の大畠章宏氏


漫画家の松本零士氏

地球市民としての現代人に不可欠のピクトグラム
大畠衆議院議員「貴重な報告を超党派の漫画議連に」
 
 特定非営利活動法人サインセンター理事長の太田幸夫氏が「ピクトグラム/避難誘導サイントータルシステム」について報告した。太田氏は避難誘導サインの国際標準規格の歴史に触れながら、「3・11東日本大震災は、巨大スケール、放射能漏れ、複合災害などが重なり、未曾有の災害となった。防災の柱は省庁が縦に立てているが、梁が渡っていなかった。一本一本の柱が立っていたところへ災害が押し寄せ、将棋倒しになった」として従来型防災対策の限界を指摘。残された人生は、各省庁の声で終わるのではなく、材料・技術などあらゆる民間のネットワークを活かして、創造的復興を基本構想として避難誘導システムを構築していきたい」と決意を語った。
 また、具体的には「年齢・経験・言語を超えたピクトグラムを作ることだ。新しく安心・安全を確保するために見るだけで判る、外国人にも判る――そのために実証・実験を行っているところ」と報告した。
 さらに「現代人は地球市民でもある。地球市民として人・モノ・情報が激しく交差する国際化社会を生き抜くためにはピクトグラムが重要な役割を果たす。これは人と人を取り持つコミュニケーションツールであり、インタフェースであると言ってよい。まさに言語を使わないコミュニケーションツールである。ピクトグラムの役割は現代社会でますます重要になってくるだろう」と強調した。
 「勝見勝と共にデザインを考える会」世話人の羽原粛郎氏は「デザインミュージアムを江戸城本丸に」というテーマで報告を行った。勝見勝氏は、戦後、日本のデザインを切り開いたことでデザイン界の「法王」と謳われ、美術・デザイン評論家としてデザイン運動と造形教育に多くの業績を残した。
 特に’64東京オリンピック、大阪万博、札幌冬期オリンピックでのピクトグラム開発は、言語の壁を超えた「おもてなし」のモデルケースとして国際的にも評価が高い。
 羽原氏は、「外国の美術館にはデザイン部門がある。江戸城を復刻したら、入りたいという人がたくさんいる。近代美術館の別館を廃校となった小学校に作る。超高層アパートの30階をミュージアムにしたらいい。本丸を再建したら、日本の観光スポットになるだろう。江戸城本丸にデザインミュージアムを設けてはどうか」と提案。また、『見勝研究』刊行の計画があることを明かにした。
 最後に大畠衆議院議員は「病院に入院している子どもに対して大人は『話しをしても仕方がない』と決めつけているのではないか。子どもは絵本を見て面白がったり、怖がったりする。絵を理解する能力は十分にある。治療に際して絵を描いて見せ、治療について漫画で説明すると有効であるということが理解できた。全国の病院でもこのような取り組みを導入して、標準化するように提案していきたい」と述べた。
 また、ピクトグラムの活用については「大変歴史が長いが、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを前にして英語・中国語・韓国語で表示するようになった。漫画は日本が誇る大切な文化だから、その活用法については検討の余地がある。江戸城本丸にミュージアムを作るという提案は検討したい。超党派の漫画議連に報告したい」と語った。
 

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