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1歳で生き別れた兄妹再会 68年後に偶然のキッカケで
2013-04-26 18:31:00   From:人民日報海外版.日中新聞日本語版555号   コメント:0 クリック:

 上海紙『新民晩報』は68年間生き別れていた兄妹の再会を取材。妹は1歳の時に養女に出され、その後も別の家に引き取られ居場所が分からな...
 上海紙『新民晩報』は68年間生き別れていた兄妹の再会を取材。妹は1歳の時に養女に出され、その後も別の家に引き取られ居場所が分からなくなった。肉親を偲ぶ気持ちは兄妹ともに強かったが、互いを捜す手がかりはなかった。2人を再会に導いたのは偶然のきっかけだという。
 
 上海市浦東新区祝橋陳立新村14組にある傅林生さん(72歳)の自宅は広々として清潔な建物だが、68年前は違っていたという。子ども時代は家が貧しく、草ぶきの家に暮らしていた。
 林生さんは7人兄弟の6番目だ。「両親は毎日網で魚を獲り、雇われ仕事もやって一家を何とか食べさせていた。生活はとても苦しかったよ」。両親はやむを得ず当時1歳だった末娘の傅林娟さんを養女に出したという。林娟さんは苗字が変わり、音信も途絶えた。
 再会した林娟さん(69歳)はすでに白髪になっていた。林娟さんは最初に三八村という場所の盛という家に引き取られたという。「でも生活が苦しくて、お腹一杯なんて食べられなかった」。7歳の時には別の家に引き取られ、25歳の時に陳という男性に嫁いだ。その後、林娟さんは夫と新疆ウイグル自治区建設兵団の開拓に赴く。
 1970年代から80年代にかけて林生さんは両親を相次いで亡くし、悲しみの中で妹のことを思い出していた。「今はどこにいるんだろう」。三八村を訪ねると、妹が盛という家に引き取られ、さらに金という家に引き取られたことを知ったが、新疆行きで情報が途絶えてしまった。「もう一生妹には会えないと思った」
 
手がかりゼロから好転
隣人を通じて再会叶う
 
 林娟さんは生家の様子を全く覚えていなかった。出生の秘密を知ったのは昨年8月、新疆から上海へ戻った時のことだという。最初の引き取り手だった盛家の養母が臨終の間際に打ち明け、林娟さんは実の両親の名前を初めて聞かされた。「でも68年も経って、村も以前とは変わったでしょう。兄さんも姉さんももういないだろうと思っていたわ」
 しかし昨年12月中旬、肉親捜しに思わぬところから光が差し込んだ。夫が胃の出血で祝橋鎮の病院に入院し、林娟さんは同室の張という男性と会話するようになった。ある日何となく自分が立新村の出身で養女に出されたと話してみると、両親の名前を告げるや張さんが目を見開いた。「その人たちを知ってるよ」。張さんは林生さんの古くからの隣人で、家の事情もよく知っていた。
 張さんは退院後すぐに病室の話を林生さんに伝え、林生さんが病院へ駆け付けた。2人は互いの姿を見るや抱き合って泣いたという。
 68年ぶりの再会でも、兄妹は互いを判別できたのだろうか。「もちろんだよ。一目で分かった」。林生さんと林娟さんの再会は周囲にいた他の患者たちも祝福してくれたという。
 互いの子どもたちは一族の再会を祝う会を企画。しかし現在7人兄弟の中で存命しているのは林生さん、林娟さん、姉の3人のみだという。3世帯34人の団欒は今年の元旦に実現した。

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