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7年目のシリア危機!アグネス親善大使がシリア周辺国訪問
2017-04-29 17:08:56   From:篠原功   コメント:0 クリック:

4月17日 13時30分から ユニセフハウスでアグネス・チャン ユニセフ親善大使のシリア周辺国訪問報告会を開催した。



 7年目のシリア危機!アグネス親善大使がシリア周辺国訪問
 
4月2日~13日 ヨルダン・レバノン・トルコを訪問
ユニセスハウスで報告会、現地の状況をつぶさに語る
 
 「あの日に生まれた子は、もう6歳。小学1年生だった子は、中学生になっていたはず…」――4月17日 13時30分から ユニセフハウスでアグネス・チャン ユニセフ親善大使のシリア周辺国訪問報告会を開催した。
 
 内戦が始まる前、シリアは、数十年にわたって続いたユニセフの支援からの“卒業”が間近に迫っていた。ほぼすべての子どもが義務教育を享受(初等教育就学率=95%)。乳幼児死亡率は先進国も含めた世界195カ国中115位で、乳幼児の予防接種率も80―90%と、日本と較べても非常に高い水準を達成していた。
 しかし、6年にわたる内戦は、国中に整備された社会的サービス網を完全に破壊。以前は全国民の9割が使えていた安全な飲料水の確保もままならず、衛生環境も急激に悪化し、“遠い昔のこと”だった子どもや妊産婦、乳幼児を抱える母親の急性栄養不良も報告されるようになった。
 シリア国内で支援を必要としている子どもは、約580万人。これに周辺国に逃れた約230万人が加わり、800万人以上の子どもたちが、二度と取り戻すことができない「子ども時代」を奪われている。シリアは、未来を担う世代(Generation)を“失う”危機に直面している。
 シリアの内戦を逃れても、子どもたちに安全や安心が保障されているわけではない。さまざまな理由からひとりで国を逃れる子、親や保護者と離ればなれになったり、行方不明になる子も少なくない。不衛生な環境の中、心身両面の健康が蝕まれている。法的身分が確保されないため、犯罪者のような扱いを受けたり、虐待や搾取、人身売買のリスクにも晒されている。シリアを逃れた子ども(5-17歳)の半数以上は学校に通っていないという。
 一方、難民を受け入れている周辺国も大きな苦境に立たされている。世界最大規模のザータリキャンプを擁するヨルダンは65万6000人(33万8000人が子ども)、レバノンは100万人(55万3000人が子ども)、そして最大のシリア難民受入国となっているトルコは270万人(150万人が子ども)ものシリア難民を抱えている。
 現在、トルコは世界最大の難民受け入れ国。ヨルダンは人口の8・7%、レバノンは人口の5人に1人にものぼる数の難民を受け入れている。決して裕福ではないこれらの国々では、「失われた世代」を作らないため、地元政府やユニセフなどが力を合わせ、難民キャンプでの支援に留まらず、地元の学校での受け入れなどを含めた持続可能な教育支援体制の構築を始めている。





 
◆難民受け入れ国の国民の寛大さに驚く
 
 シリアを逃れた人々の中には、母国語を使わない教育を自身の子に受けさせることに抵抗感を示すことも少なくない。シリア情勢が混迷を深める中、シリアを逃れた人々自身はもちろん、難民を受け入れている地域や国、そして国際機関などの支援団体のスタッフは、「正解」が出し切れないジレンマを抱えながら、子どもたちの将来を見据えた取り組みに日々奮闘している。
 1998年の就任以来ユニセフ親善大使として毎年ユニセフの現場を訪ねているアグネス・チャンさんは、今回、「失われた世代」を生まないために難民キャンプの中と外で展開されている様々な取り組みに焦点を当て、ヨルダン、レバノン、トルコの3カ国を訪問した。
 今回の訪問は、日本では丁度、新学期が始まる時期に重なり、多くの人々が「子ども」の幸せを願う5月5日の直前のタイミングでの実施となる。危機が始まって「6年」。子どもにとって大変大きな意味を持つこの「6年」という数字を一つのキーワードに、「遠い国のこと」「難民=全く縁の無い話」として距離を置かれがちなシリアの子どもたちの問題を、日本人も“自分ごと”として捉えていただきたいと考えている。
 アグネス・チャン親善大使は、「これら難民受け入れ国は、長期的に難民がいる状態が続いている。それが経済的にプラスかマイナスなのか。援助金は受け入れ国が拠出している。経済的にどのように互いに助け合うべきかが大きな課題。難民がいるから社会が良くなったという状況を作らないといけない。難民が来たからこんなに助かったと言われる活動で、皆が平和に暮らしていけるようにしなければならない」
 「私たちの援助は平和にプラスになり、シリア戦争が終わり、自分の国の家に帰れるようにすることだ。ユニセフはシリアの内外でこのような活動をしている。水の確保、衛生管理、医療の充実、教育の実施――とにかく感心した。これらについては現地政府と一緒になって懸命に取り組んでいる」
 「ユニセフは最近、シリア戦争中でも活動を行っている。ネットワークを駆使して必死になって支援している。難民受け入れ国の国民は実に寛大な気持ちで受け入れている。私もそのようにできるかと自問自答している。受け入れ国の皆さんにも、シリア難民にも感謝している。また、今回の視察に同行してくれたジャーナリストの皆さんにも感謝している」と語った。

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