日中経済協会 日本国際貿易促進協会 新年賀詞交歓会
2014-01-21 17:29:17   From：日中新聞   コメント：0 クリック：

一般社団法人日中経済協会／日本国際貿易促進協会　主催
共同で「２０１４年　新年賀詞交歓会」を開催

「頑張ろう」で始まった新年の集い
より重要性増す民間交流の絆

　さる１月９日、都内ホテルニューオータニにおいて、日本国際貿易促進協会並びに一般社団法人日中経済協会の共同主催で「２０１４年　新年賀詞交歓会」が開催された。日中経済協会の張富士夫会長（トヨタ自動車名誉会長）が新年の挨拶を行なったほか、来賓として中国駐日本国大使館より程永華特命全権大使が登壇、８００名を越す来場者の間で挨拶した。乾杯の発声は日本国際貿易促進協会の河野洋平会長が唱えたもので、河野会長は近年続く両国関係のギクシャクを改善すべく「今年は『頑張ろう』を乾杯の挨拶にしたい」と語り、場内には杯を掲げ、「頑張ろう」と唱和する声が響いた。
　日本国際貿易促進協会ならびに一般社団法人　日中経済協会の共同主催による「２０１４年　新年賀詞交歓会」がスタートすると、まず主催側を代表して、日中経済協会の張富士夫会長が登壇、満場となった会場内に向けて新年の挨拶を行なった。
　張会長は「日中関係は２０１２年９月以来、厳しい状況が続いている。そんな中、昨年の後半以降、日本の中国ビジネス、中国からの経済貿易ミッション、観光客の来日増など回復具合が現れている」「例えば、自動車でいうと、中国内の乗用車販売に占める日系のシェアは、反日デモ直後の12年10月時点で７％台に急落したが、以降は徐々に回復。13年11月時点で、欧州系、アメリカ系を上回るシェアへと回復した」「我々日中経済協会も昨年11月、訪中団を組織して中国を訪ね、経済部の幹部方と率直な意見を交え「日中産業協力の拡大に向けた考えを伝えた」と語ると、「13年３月に立ち上げた『中国大気汚染改善協力ネットワーク』を通じ、北京市をはじめとする周辺市へミッションを派遣するなど、具体的な活動を始めていることも紹介した」と語った。
　張会長は日本国内の経済環境、「三本の矢」をはじめとする「成長戦略」について触れると、「日中両国は経済成長に向けての補完関係を改めて理解し、互いの利益のために、まずは経済の分野から、交流と協力をさらに進化させていきたいとの思いを新たにしている」「また観光や文化、教育、スポーツ、青少年交流など、関係回復の機運は高まっている。各分野の交流の回復と拡大を通じて、相互理解の増進と国民感情の改善が図られることを切望している」と語った。

「正しい歴史認識」通じ関係改善へ
８００名越す関係者が一同に祝う

　続いて来賓を代表して中国駐日本国大使館より程永華特命全権大使が登壇、程大使は日本語で新年の挨拶を行なった。程大使は「『新しい年』。私個人の気持ちからいうと、今の時期の『新年の挨拶』は複雑」と場内に笑いを誘うと、「少しでも中国との関係がよくなることを願っている」と続けた。
　程大使は「２０１３年についていえば中国と日本との関係は引き続き厳しい状況が続いた」｢中国も関係の改善に向けて努力してきた。また両国の有識者方も努力してきたが、残念ながら両国関係に改善は見られなかった｣と語ると、「ただ、実務交流では改善、回復の兆し、傾向が出ている」｢中国は新しい年を迎えて、いかに両国関係を改善しようか、計画していた」と話すと、日本側指導者がとった行動について「最も目にしたくない行動」「両国関係に大きな打撃を与えた」「中国の老外交官の一人として、痛ましく思っている」と続けた。
　また程大使は「正しい歴史認識とその対処は、日本が戦後復興・回復していく過程での政治的基盤であり、国際社会に出た時の政治的前提でもあった」と語り、「中日関係の改善は、両国間、あるいは地域、あるいは全世界共通の利益にも合致する」「両国国民、国際社会からの期待にも合致する」と続けた。
　程大使は両国の間で続く「民間交流」の絆の深さ、その重要性にらついて触れると改めて「友好という信念の強さ」、その大切さを紹介した。
　続いて日本国際貿易促進協会の河野洋平会長が登壇、乾杯の発声を前に両国の友好交流関係の回復・増進を祈念し「今の心情は『おめでとう』では無い。今年は『頑張ろう』を乾杯の挨拶にしたい」と語った。河野会長の発声に会場内では「頑張ろう」の唱和が続いた。