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認定NPO法人 言論NPO「新しい民間外交イニシアティブ」 国際シンポジウム「新しい民間外交の可能性」開催
2014-04-05 15:23:05   From:   コメント:0 クリック:

さる3月29日、都内ANAインターコンチネンタルホテル東京において、認定NPO法人 言論NPO「新しい民間外交イニシアティブ」の主催
   

さる3月29日、都内ANAインターコンチネンタルホテル東京において、認定NPO法人 言論NPO「新しい民間外交イニシアティブ」の主催で国際シンポジウム「新しい民間外交の可能性」が開催された(協力:外務省)。北東アジアの主要国間で続く不協和音。紛争の回避に向け「当事者意識」を持って課題解決に取り組む「民間外交」の重要性を考えるシンポジウムで、当日は「新しい民間外交イニシアティブ」実行委員長で元国連事務次長、国際文化会館理事長の明石康氏が主催側を代表して挨拶。三ツ矢憲生外務副大臣と言論NPO代表である工藤泰志氏による基調対談が行なわれたほか、元外務大臣・元環境大臣である川口順子氏、元駐中国大使で宮本アジア研究所代表である宮本雄二氏、元駐韓国大使で国際交流基金顧問である小倉和夫氏らがモデレータを務めるなか、日中韓、アメリカ、イギリス、シンガポールから専門家が集結、パネル討論を行なった。特に中国からは元国務院新聞弁公室主任で中国人民大学新聞学院院長である趙啓正氏、韓国からは東アジア研究院院長である李淑鐘氏が出席、改めて「民間外交」の重要性を語った。同シンポ開催に当たって、言論NPOは日中韓の有識者を対象に緊急アンケートを実施。「軍事衝突」への懸念や「政府間外交」への評価、「民間外交」への認識について緊急アンケートを行い、同シンポ内で発表した(別項参照)。  
 
日中韓有識者対象に緊急アン  
ケート「軍事衝突はあるか」  
 
 認定NPO(特定非営利活動)法人「言論NPO」がシンポジウムがスタートすると、まず主催側を代表して「言論NPO」代表である工藤泰志氏、「新しい民間外交イニシアティブ」実行委員長で、元国連事務次長、国際文化会館理事長である明石康氏が登壇、200名を越す聴衆が詰め掛けた会場内に向けて挨拶した。  
 総合司会を務める工藤代表は「本日は特別な日。私たちが提案している『新しい民間外交』、つまり『言論外交』に関して、キックオフの日を迎えたからだ」「一作日、書籍『言論外交―誰が東アジアの危機を解決するのか―(1600円+税:NCコミュニケーションズ)』が刊行された。表紙の絵は『第一次世界大戦時のパリ(ベルサイユ)講和会議』。この時、ウィルソン米大統領は『国民に開かれたオープンな外交(ディプロマシー)をやるべき』と提唱した。  
 結果、世論を信用できない外交は秘密外交となっていった」「感情的な起伏の激しい情緒的な世論が、政府外交を身動きの取れないものにする」と語ると「今、北東アジアで起きている政府外交が機能していない背景、その理由の一つはこうした排他的な世論、ナショナリズムやポビュリズムがある」「私達はこの構造を変えられないか」「課題解決の意思を持つ『輿論(よろん)』を共有して解決に乗り出し、新しい輿論を作り出せれば、政府外交が動き出す」「輿論を喚起する議論、その声が国境を越えた時、新しいアジアの外交のイノベーションが起きてくるのではないか」と続け、国際シンポジウム開催の目的について語った。  
 明石委員長は「今日は東アジアの紛争回避と政府間外交の環境作りを我々の目的の一つとして、『民間外交』が何ができるか、その特色は?。どういうことができるのか?。期待できることは?。皆で一緒に考えていく」「英語にビジョナリー、『ビジョン』を持った人という意味だが、日本には少ない。日本にはペシミスト(悲観論者)が多い。私はオプティミズム(楽観主義)といわれるが、悲観主義と楽観主義、楽観主義なら現実は変わる可能性がある」と語ると、「冷静に問題をとらえ、皆さんと一緒になって議論した上で、事柄を進めたい」「それを我々は世論(せろん)ではなく輿論(よろん)と考えている」と語った。  
 続いて壇上では、三ツ矢憲生外務副大臣と言論NPOの工藤泰志代表による基調対談が行なわれた。  
 工藤代表は「海外の国際会議で感じるのは、日中間の問題、東アジアの問題に世界が非常に懸念している。『第一次世界大戦勃発100年』だが、同じようなことが起こるのでは、という声もあった」と語り、三ツ矢副大臣の考えを尋ねると、副大臣は「もちろん、我々も危機感を持ち合わせている。まずは不測の事態を避ける最大の努力を行い、同時に、広範に及び相互依存関係も強い日中関係について経済はもちろん、環境、防災、医療、社会保障など実務的な分野での協力や交流を積み重ねていく努力を通じて相互の信頼関係を醸成していく必要がある」「対話のドアは常にオープンにしているしお伝えしたい」と語った。  
 対談で工藤代表は「主権を譲れない、という政府外交は理解できる。しかし、その結果として悪化していく国民感情とのスパイラルを誰がどうやって改善するのか」「東シナ海での紛争回避に向け、バイ(二国間)、あるいはマルチ(多国間)での枠組み作りを求める声も多い」「今年は、晩秋にも北京でAPEC(アジア太平洋経済協力)の会合が開かれる。東アジアの主要国間の外交、見通しは?」「『外交の空白』を民間が埋める行動について、どう思われるのか」と質問。多岐にわたる質問について、三ツ矢副大臣はその一つ一つに丁寧に回答していった。  
      
中国、韓国から専門家が出席  
広範な視点で隣国関係を精査  
 
 続いてシンポジウムは、6ヵ国から集まった専門家によるパネルディスカッションへと移行した。  
 セッション1「世界は北東アジアの対立をどう見ているのか」では、モデレータに元駐中国大使で宮本アジア研究所代表である宮本雄二氏を迎え、パネリストとして中国から元国務院新聞弁公室主任で中国人民大学新聞学院院長である趙啓正氏、韓国から東アジア研究院院長である李淑鐘氏、日本から言論NPOの工藤代表が出席。  
 またアメリカから「外交問題評議会」朝鮮半島担当シニアフェローであるスコット・スナイダー氏、英国からは「国際戦略研究所」アジア・シャングリラ・ダイアローグ担当シニアフェローであるアレクサンダー・ニール氏、シンガホールからラジャラトナム国際研究院シニア・フェローであるムシャヒド・アリ氏が出席、各国の視点・論点について語った。  
 続いてセッション2「パブリック・デイプロマシーと『言論外交』」は、元駐韓国大使で国際交流基金顧問である小倉和夫氏をモデレータに、趙学院長、李院長、スナイダー氏、ニール氏、アリ氏が引き続き登壇、前文化庁長官で近藤文化・外交研究所代表である近藤誠一氏がパネリストとして加わった。  
 セッション3「不戦の誓いと東アジアの新しい秩序作り」では元外務大臣・元環境大臣で、明治大学国際総合研究所特任教授の川口順子氏をモデレータに、宮本氏、工藤氏らもパネリストとして参加。昨年秋に開催された「第9回東京―北京フォーラム」でまとめられた「北京コンセンサス―不戦の誓い」、その成果と「新しい民間外交」に可能性について熱心な意見交換が行なわれた。  
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 シンポジウム終了後に開かれた記者会見では、言論NPOの工藤代表、明石委員長をはじめ、宮本氏、小倉氏、川口氏が出席。記者、カメラマンに向けて、この日のディスカッションで明確となった「民間外交」の長所と短所、課題、可能性を詳しく説明した。  
 
写真   
開かれたシンポジウム「新しい民間外交の可能性」  

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