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海南無形文化遺産展を開催
2014-05-16 11:01:27   From:   コメント:0 クリック:

 さる5月9日から16日にかけて、海南省文化放送テレビ出版体育庁と東京中国文化センターの共催で「中国海南無形文化遺産展」が開催された


 

 

 さる5月9日から16日にかけて、海南省文化放送テレビ出版体育庁と東京中国文化センターの共催で「中国海南無形文化遺産展」が開催された(運営:海南省無形文化遺産保護センター)。

 海南省文化放送テレビ出版体育庁と東京中国文化センターは共同で、「美しい海南」をテーマに日本で文化紹介・交流活動を展開しており、今回の「…無形文化遺産展」もその一環。会場内には海南省の貴重な無形文化を紹介するパネル35枚が展示されたほか、ユネスコの「緊急に保護する必要がある無形文化遺産リスト」に登録された「リー族の伝統染織」「リー族の刺繍技術」の作品が多数展示された。

 13日には「無形文化遺産展」の開幕式が開かれたもので、主催側を代表して海南省文化放送テレビ出版体育庁の劉ギ副庁長が挨拶したほか、来賓を代表して中国駐日本国大使館の何静公使参事官、公益財団法人日本ユネスコ協会連盟の野口昇理事長が同展の開催をおおいに祝った。

 当日は「リー族伝統紡績・染織・刺繍技術」の正当後継者である容亜美さん、符林早さんが会場内で織物を実演、その繊細な仕事振りに、来場した人々は感嘆の声を漏らしていた。

 両者の共催イベントは今秋開催予定の「JATA旅博」と連動する観光イベント、箱根に会場を移しての「中秋節のリー族・ミャオ族伝統舞踊」なども予定されているという。    

 

3月から連続文化イベント

文化遺産継承で中日交流を振興

 

 中国最南端に位置する省として有名な海南省は、その豊かな自然、豊穣な海洋交流の文化を背景に、今日においても数多くの伝統文化を現代に伝えている。多くの少数民族がともに暮らす海南省では、各民族が大切に伝えてきた文化・芸術も多く、中国が定める「国家レベルの無形文化遺産リスト」に伝統音楽、舞踊、戯曲、技芸など25項目が登録された。また、海南省の「リー族の伝統染織」「刺繍技芸」は、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の「緊急に保護する必要がある無形文化遺産リスト」に登録されている。

 海南省と東京中国文化センターは「美しい海南」をテーマに文化紹介・交流事業を共同で進めていくことで合意、すでにこの3月には「アニメ企業家訪日視察団」が来日、日本企業との間で交流活動を展開した。

 今回開催された「中国海南無形文化遺産展」はその一環で、同展は巡回展として今年下半期にも兵庫県で開催される予定。

 一方、東京中国文化センターでの開催に目を向けると6月30日~7月4日に「海の方向 西沙華光礁1号沈没船特展」、8月4日~8日には「海南省スポーツ文化交流と展示」、9月1日~5日には「香の文化交流展示」、同8日~12日には「海南特色彫刻交流と展示」、1219日~26日には「『美しい海南』書道刻字芸術及び学術交流」イベントが予定されている。このほか、今秋開催予定の「JATA旅博」開催期間を合わせての観光イベント、箱根に会場を移しての「中秋節のリー族・ミャオ族伝統舞踊」なども開催が予定されているという。

    ◆◆ 

 会場の一角、中国の少数民族であるリー族の女性2人が、会場内・自身の作品が置かれたカーペットの後ろで、規則正しく機を織っていた。両足を上手に使って織物を固定、色鮮やかな糸を通していく。13日に開かれた「中国海南無形文化遺産展」開幕式での光景だ。

 当日は海南省の「リー族伝統紡績・染織・刺繍技術」、その正当後継者である容亜美さん、符林早さんが会場内で伝統の技を披露したもので、来場した人々は長らく伝えられてきた貴重な技法、そして彼女達が紡ぎだした多彩な織物作品を熱心に眺めていた。

 開幕式がスタートすると、まず主催側を代表して海南省文化放送テレビ出版体育庁の劉ギ副庁長がマイク前にたち挨拶した。

 劉副庁長は来賓各位ならびに同展開催に尽力した両国のスタッフに向けて感謝の言葉を述べると、「海南省は中国第2の島嶼であり、最南端の省。多くの民族が暮らしており、各民族はそれぞれ独特で深みのある伝統を形成した」「25もの伝統音楽、舞踊、戯曲、技芸が国家レベルの無形文化遺産リストに登録された」と説明、「今展ではパネルや実際の作品を通じて海南省の貴重な伝統文化を紹介する。またレイ族の染織、刺繍を今に伝える女性2人による実演を催される」「この展覧会をはじめとして、今年、私達は日本で『海洋考古展』や『リー族・ミャオ族の民族舞踊ショー』『スポーツ文化展』、『香の文化展』『彫刻と刻字芸術展』など計9つの文化交流イベントを行い、日本の皆さんに海南省の豊富で多彩な伝統文化を紹介していく」「今展を通じて両国の国民の相互理解が深まり、交流が拡大していくと信じている」と語った。

 

少数民族が染織・機織を実演

人形劇・舞踊など国家級に登録

 

 開幕式では来賓を代表して中国駐日本国大使館の何静公使参事官、公益財団法人日本ユネスコ協会連盟の野口昇理事長がそれぞれマイク前に立ち、同展開催をおおいに祝った。

 何公使参事官は「会場内に展示されたパネルによる解説と『本物』の織物を通じ、伝統文化の宝庫として知られる海南省の人々の、優秀で代表的な文化遺産を間近で知ることができ感謝している」「文化の保護、伝承は人類の世世代代の使命の一つだと思う」「こうした豊かな伝統文化の理解、交流を通じ、両国人民が一層仲良くなっていくことを期待している」と語った。

 野口理事長は「ユネスコの事業として名高い『世界遺産』は現在981ヵ所。アジアで最も多いのは中国」「ユネスコの無形文化遺産登録は282件。東アジアの国々が多く登録している」と話すと、「多くの無形文化遺産を有する中国は、その保護、継承、伝承についても非常に熱心。カテゴリー2にランクされる研修センターが中国にはある」と紹介、伝統文化を大切する姿勢を高く評価すると、「文化鑑賞には国境はありません。皆が同じ気持ちで感動できるもの」と語ると、今展開催をおおいに祝った。

 続いて、会場内ではテープカット式典へと移行。その後は海南省無形文化遺産保護センターの研究員が「リー族の伝統染織」「リー族の刺繍技術」の正当継承者、容亜美さん、符林早さんの技法について解説した。    

 

 

写真説明

開催された「中国海南無形文化遺産展」開幕式

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