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参議院議員 浜田和幸氏 第3回 国際政治経済セミナー
2014-06-26 16:43:12   From:   コメント:0 クリック:

 「第3回参議院議員 浜田和幸 国際政治経済セミナー」が6月16日午後3時から衆議院 憲政記念館講堂で開かれた。同セミナーでは浜田議


 「第3回参議院議員 浜田和幸 国際政治経済セミナー」が6月16日午後3時から衆議院 憲政記念館講堂で開かれた。同セミナーでは浜田議員から通常国会の総括と国際情勢について報告があったほか、駐日中国特命全権大使の程永華氏の講演をはじめ、浜田議員と程大使の対談などが行われた。会場には500人ほどの聴衆が詰め掛け、熱気で溢れた。

 

程永華・駐日中国全権大使

当面する中日の課題で講演

 

 セミナー最初に挨拶に立った浜田和幸議員は、「程大使は、日中関係が戦後最悪と言われている中で靖国参拝問題、東シナ海問題等々で大変厳しい外交活動を展開されている。その時だからこそ、中国を代表して日本に来られている程大使には全てを受け止めていただき、日中関係が世界にモデルとなる2国間関係になるよう頑張っていただき、課題を皆さまと一緒に考えていきたい」と述べた。

 また、「安倍総理は積極的平和外交を標榜され、世界中を飛び回っている。それは素晴らしい首脳外交だと敬服している」と持ち上げたが、「であるならば我が国にとって歴史的にも地理的にも近い関係にある中国との関係を好転させないで、どうして積極的平和外交と言えるのか。安倍総理は『対話のドアは常に開けている』と言っているが、開けているドアがどこを向いて開けているのか。あさっての方向を向いているのは、開けているとは言えない」と苦言を呈した。

 さらに「国の最高責任者はコミュニケーション能力を発揮してドアをしっかり解るように開けるべきだ。さらに開けているドアから一歩踏み出して議論を深め、世界から尊敬と信頼を勝ち取ることが重要。そのためには最も身近な中国との関係を良好な方向に展開するかどうかが問われている」と強調した。

 また、6月16日からアメリカのシリコンバレー代表団が11日間の予定で訪中することを紹介。「世界の情報革命を考えたときに中国の存在を抜きにできない。日中関係、日本と世界の関係を考えると国内だけに目を奪われていてはいけない。さまざまな問題を慎重に議論し、与野党で合意することが必要。拙速に進めると日本の命運を誤ることになる。自分で判断し、自分で行動することが一人ひとりの国会議員に課せられた課題だ」と述べた。

 次いで程大使が講演をした。程大使は、中日関係がここ数年厳しい試練に立たされ、激しい波風が吹き荒れ、困難な局面に置かれている現状を指摘。「国交正常化以来、最も厳しい状況にある。この間、双方各界の人たちが打開・改善の努力を払ったが、川を遡る船のように難解にぶつかり、前進を阻まれるようにしばしば妨害を受けた。転機を迎えるというときに急にトラブルに見舞われ、一部勢力の妨害を受けている」と述べ、最大の問題は領土問題と歴史問題であると指摘した。

 これらの問題の解決を阻んでいる原因について程大使は、問題が複雑に入り組んでいるからだとし、「どうしたら原因が取り除けるか、歴史を振り返り、答えを見つけたい」と述べ、関係が良好だった古代友好交流史、さらには著しく対立した近現代史、中日国交回復後について詳細に解説した。

 

「和すれば利益、争えば傷つく」

中国は『親・誠・恵・容』重視

 

 特に「1972年の田中訪中によって政治的勇気、政治的知恵を持って歴史問題や領土問題を乗り越え、中日関係を正常化した」と述べた。また、程大使は4つの政治文書にも触れ、「日本が中国の改革開放・現代化を支持し、日本の経済、貿易分野が拡大するとともに人的往来が促進され、友好都市も拡大した」と具体的な数字をあげて紹介した。

 さらに「中国と日本が歴史を正しく認識・処理できるかどうか。中国をパートナーと捉えるか、あるいは脅威と捉えるか――これらが両国関係の発展に影響する重大な要因である。また、両国関係の将来を決定づける」と述べた。

 その上で「和すれば利益、争えば傷つく」とし、「責任ある慎重な判断が重要。急速に発展する中国とどのように付き合うか真剣に考える必要がある」と指摘した。また、程大使は中国の外交政策について説明した。

 まず「中国は平和の道を歩み、覇権を求めない。それを世界に宣言し、隣国には善意を持って付き合い、中国の発展が隣国の発展につながるようにと『親・誠・恵・容』の理念を重視してきた」と述べた。

 また、「中国は発展目標を打出し、2020年までにGDPと都市農村住民一人当たり収入を2010年の2倍にし、小康社会を全面的に完成させ、今世紀末に富強・民主・文明・調和の社会主義近代国家を築くことを定めた」と指摘した。

 そのために程大使は「それを平和・安定の中で実現する。自らの発展で世界の発展に努力する。中国と日本は重要な国。友好的に付き合うべきである、対立する理由はない。したがってそれに反する誤った言動には反対する」と述べた。

 そのうえで「中国の発展は外部に大きなチャンスをもたらす。中国は改革・進化を果すため、都市化・情報化・工業化、農業近代化を実現する。特に自由貿易の面で成長の可能性を秘めている。成長率7・5%以上を維持する能力を持っている。そのことによって地域と世界に大きい利益をもたらすだろう」と結論付けた。

 さらに中国の発展が日本に大きな影響を及ぼすとし、貿易、観光客数でも世界のトップに君臨していることを指摘。「エコ・環境保護、医療・社会保障面でも日本は中国への協力の余地がある」と述べた。

 領土問題について程大使は、「中国は国際法に基づいて厳格に対処し、対話によって危機を管理する。中国は一貫して平和の道を歩み、日本を重要なパートナーとして、互恵・ウインウインで臨んでいる。しかし、日本は右系化し、軍事安全保障に基因している。歴史を直視していない。さらに中国の脅威をいたずらに喧伝し、軍備拡大を図っている。関係国を巻き込み、時代遅れの冷戦思考で平和的発展に背いている。日本は平和の道を歩み、その促進者になることを支持する」と指摘し、4つの政治文書の実践を要望した。

 

4つの政治文書の実践を要望

中日は若者交流を盛んにすべき

 

 ここで会場からアンケート調査形式で集めた質問に対して浜田議員が自身の見解も入れながら程大使に質問した。

 まず、「日本のエコ・環境技術が中国の環境汚染問題に貢献できないか」との質問に対して「中日関係で問題解決・協力に対する新聞記事がない」と日本のマスコミ報道に苦言を呈し、「環境対策は中国の大きな課題。日本もかつては汚染に悩まされたが、その後、問題が解決した。環境技術・汚水処理技術などの環境対策は経済の発展にマイナスにならない。経済がより良く発展する。そのことを中国にぜひ伝えてほしい。中日だけでなく、世界の協力モデルになると思う。友好を通じて協力が深まる。新しい協力の選択肢にもなるだろう。この分野で互恵・ウインウインの関係が築けると思う」と述べた。

 また、「当面の懸案となっている領土問題を平和的な解決を望んでいる。どのように決着の道筋を示すべきか」という質問に対して程大使は、島の問題についてはかつてトウ副総理が訪日した際に日本側の質問に答え、「いつまで議論してもまとまらない。私たちの世代は知恵が足りない。賢くなる次の世代に任せよう」と述べ、日本側は拍手を持って賛同した。また、1972年の周総理・田中総理会談では外交文書にならなかったが、双方は島の問題で政治的合意を共通認識した」と振り返った。

 しかし、「2012年に日本側の島の購入問題などが表面化し、トラブルになった。将来の方向性については話し合いの糸口を探らないといけない。先日、富岡製糸場で繭を見たが、繭がどこから糸口を出すのか、なかなか判断が難しい。しかし、糸口を探る努力は必要だ。よく中日両国は引越しのできない関係と言われるが、利益ある付き合いをすべきだ」と述べた。

 このほか現在、紛糾している南中国海問題、国際司法裁判所への提訴問題、中日交流での現在の中国政府の立場、反日デモでの中国政府の行動、中国の高齢化社会問題解決などについて質問があった。最後に程大使は「中日には政治的問題があるが、若い人は交流を盛んにすべき。最近はネット情報が溢れているが、コメントに偏りがある。それだけでは交流とは言えない。若い人は相手国の文化に興味を持ち、相手国の考え方をよく勉強してほしい。お互いに密接な交流をして両国の将来の発展に向けて寄与してほしい」と結んだ。

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