菅原やすのり 新曲『日本よいとこ お祭り音頭』
2012-06-13 11:40:19 From:人民日報海外版.日中新聞日本語版513号 コメント:0 クリック:
菅原やすのり名曲コンサート 日本再生と復興への応援歌 皆で元気になる名曲が誕生


「祭りだ 祭りだ お祭りだ!」――世界を舞台に歌手活動を展開してきた菅原やすのりさんの≪日本復興プロジェクト「日本よいとこ お祭り音頭」発売記念 菅原やすのり名曲コンサート2012≫が5月23日午後6時半から、東京・渋谷のマウントレーニアホール渋谷で開かれた。同曲は日本再生と復興への応援歌として発売されたもので、作詞が湯川れい子さん、作曲が弦哲也さん、編曲が若草恵さんという豪華布陣で生まれた。この日のコンサートには全国から多くのファンが駆け付けたほか、湯川れい子さん(日本作詞家協会会長)、富澤一誠さん(音楽評論家)がゲストとして出演。さらに日本の映画史を燦然と彩った大女優の山本富士子さん、小山明子さん、三田佳子さんが花束を持って駆け付け、華やいだ雰囲気に包まれた。
コンサートは『見上げてごらん夜の星を』で始まった。この曲は、今は亡き坂本九さんが歌って大ヒットした名曲だ。菅原さんはこの曲をしっとりと歌い上げ、ステージを一気に「菅原ワールド」で包み込んだ。
昨年3月11日午後2時46分頃、マグニチュード9・0という東日本大震災が発生した。この超巨大地震によって大規模な津波が発生した。沿岸の家や人々を次々呑みこみ、ライフラインを寸断した。さらに福島第一原子力発電所がメルトダウン(炉心溶解)するという最悪の事態に陥った。結局、この大災害によって死者・行方不明者は2万人を超え、避難者はピーク時に40万人以上に上った。
多くの人々が家族、仲間、家、仕事を失ったばかりでなく、放射能汚染の拡大によって家を離れた人が多数に上った。同時に世界各地から支援の手が被災地に寄せられ、ボランティアも駆けつけた。そうした中で被災地の人々は、塗炭の苦しみ、悲しみを乗り越えようと必死に立ち上がろうとした。
被災者の精神的ショック、不安感は頂点に達した。被災地では物資だけでなく、被災者の心のケアが強く求められた。菅原さんは、支援物資の輸送に全力を注ぎ、義捐金を携えて被災地に赴き、歌で被災者を励まし続けた。菅原さんは、この活動を東日本大震災復興プロジェクト「すがはらやすのり~歌声キャラバン~」と命名した。菅原さんが激励に訪れた被災地は「南三陸町」、「南相馬市」、「石巻市」、「北茨木市」などの各地に及んだ。
ステージには坂本九さんの「上を向いて歩こう」のメロディー(ピアノ演奏のみ)が流れ、作詞家の湯川れい子さんのナレーションが始まった。菅原さんが最初に「歌声キャラバン」を開催したのは南三陸町。南三陸町は昨年8月10日現在死者550人、行方不明者437人(昨年2月10日現在人口1万7666人)、住宅被害3311人(同現在5362人)、この時点で1827人の避難者が15ヵ所の避難所で生活していた。南三陸ホテル観洋も2次避難所として600人を受け入れた。
ホテル観洋で行なわれた「歌声キャラバン」では子どもからお年寄りまで菅原さんと一緒になって愛唱歌を歌った。被災者にとって歌い慣れた愛唱歌は何よりの贈り物。苦しい日々を忘れ、思い切り声を出した。菅原さんは「歌声キャラバン」は「継続は力なり」の精神で続けていくと決意を語った。
ニューヨーク国連本部の歌声が轟く
ピーター・シーガーと感度の触合い
菅原さんはこれまで世界中で歌ってきた。歌で地球平和に貢献したいとの気持ちからだ。1981年には「歌は国境を超える!」のメッセージを引っ提げてニューヨーク国連本部でコンサートを開催した。このコンサートには世界152カ国の人々が参加。国連に触れ合いの歌を轟かせた。
このコンサートで菅原さんは国連の関係者から友人を紹介したいと言われた。菅原さんは電車を乗り継ぎ、ある田舎町に降り立った。『花はどこへ行った』で一躍有名になったアメリカンフォークシンガーの父と形容されるピート・シーガーに会うためだった。彼はニンジンを頬張りながら待っていた。『花はどこへ行った』は世界的に有名なベトナム反戦歌だ。
ピート・シーガーは当時のアメリカンフォークに多大な影響を与えていた。田舎町で彼は自作の家で夫人とともに暮らしていた。その彼は菅原さんに次のように語った。「これまで平和、平和と叫んできたが、平和は身近なところにある」と。ピート・シーガーの近くにはハドソン川が流れていた。彼は「この川をきれいにするのだ!」と語り、ハドソン川で釣った魚をご馳走してくれた。
コンサートで菅原さんは60年代のアメリカンフォーク『花はどこへ行った』、『500マイル』、『パフ』、『ドナドナ』、『風に吹かれて』を歌った。
菅原さんはピート・シーガーの心温まるもてなしに感動して日本の愛唱歌『ふるさと』を歌って感謝を表した。菅原さんの歌をピート夫妻は涙を流しながら聴き、「やすのり、この『ふるさと』はまさにフォークソングだよ。日本が生み出したフォークソングだ。自分たちの心にあるのがフォークソングなんだよ」と感動的に語ったという。
東日本大震災は「ふるさと」を破壊し、人々から笑顔を奪った。その「ふるさと」を再生するのだという心こそ復興の大きな原動力だと菅原さん。ここで『ふるさと』を情感たっぷりに歌った。
「Age Free Music」拡大
音楽評論家の富澤一誠さん提唱の新企画
音楽評論家の富澤一誠さんがステージに登場。同氏が提唱する「Age Free Music」について解説した。富澤氏は現在、音楽業界が置かれている閉塞状況に分析を加えるとともに「40代以上の人に歌が届いていない。この人口は7000万人もいる。この層に向けて歌を作ったらCDが売れるのではないかと思った。音楽業界は演歌・歌謡曲とJ-POPの2ジャンルに分かれているが、いまこの分野には入らない歌が必要とされている。それを大人が聴ける歌『Age Free Music』と命名して発信したところ大きな反響があった」と語った。
この運動はレコード会社4社ほどでスタートしたが、大きな反響があり、現在20社近くまで広がった。その歌い手の代表が菅原やすのりさんで、今日のコンサートに当たって富澤さんは『街の灯り』(堺正章)、『もしもピアノが弾けたなら』(西田敏行)、『わかってください』(因幡晃)、『さよならをするために』(ビリー・バンバン)を選び、菅原さんがそれらを次々と歌った。
さらにこれらの歌に菅原さんが『ヨイトマケの唄』(美輪明宏)を「Age Free Music」に選んだ。菅原さんは幼い頃、家族と共に満州から引き揚げてきた。その後、親戚を転々としながら苦しい生活を送った。しかし、逆境に耐えることができたのは心豊かな母がいたからだと菅原さん。その母への感謝の気持ちを込めて『ヨイトマケの唄』を情感豊かに熱唱し、会場を大きな感動に包んだ。
この後、バンドのメンバーが紹介され、菅原さん、湯川さん、富澤さんの3人でトークショーとなった。菅原さんは1968年に早稲田大学建築学科卒業、同大学院進学とともにアメリカに渡ったのをきっかけに世界を舞台に歌い始める。大学院修士課程を修了、一級建築士を取得。都市に触れ合いを求めて日比谷公園でコンサートを始めた。ストリート・ミュージシャンの先駆者といったところ。
日比谷公園で歌っていると自然に人が集まってきて、回を重ねるごとに人の輪が人がっていた。この会場には元参議院議員で日本婦人運動家である市川房江さんや菅直人前首相なども顔を見せた。
菅原さんはここで『四季の歌』を歌った。このことがきっかけになって日本放送の青空ワイドという番組にリクエストが届き、この歌がまだレコードになっていなかったので菅原さんはスタジオに駆け付けてピアノ演奏で歌ったという。『四季の歌』は荒木とよひさ氏が手掛けた楽曲で、口コミで広まっていた。その後、菅原さんをはじめ、多くの歌手がこの歌をカバーしている。
この曲は中国でも知らない人がいないほどヒットした。菅原さんは中国大連、四川省、万里の長城でもコンサートを行なっているが、どこでもこの歌は大人気で、菅原さんとともに大合唱となった。この歌もまさに「Age Free Music」と言えるだろう。
湯川さんが「私はどちらかというと洋楽で活動してきたが、やはりふるさとの歌、皆で一緒に歌える日本語の心の歌が大切」と言えば、富澤さんは「被災地だってテレビでは解らない。自分の心の目で見ないといけない。歌は心の目を開くことができる」と呼応する。
そしてトークは菅原やすのりさんの『日本よいとこ お祭り音頭』に移る。この曲は作詞が湯川れい子さん、作曲が弦哲也さん、編曲が若草恵さんという豪華布陣で生まれた。
湯川さんは「日本の素晴らしさを残したいという気持ちで作詞した。弦哲也さんが素晴らしい曲にして、若草さんが素晴らしいアレンジしてくれた。明日を作る勇気の歌です。この歌を一人でも多くの人に届けたい」と語った。
続いて若草恵さんがアレンジした『時代』(中島みゆき)、『翼をください』(赤い鳥)を披露。菅原さんが被災地でも歌った『千の風になって』(秋川雅史)、『愛燦燦』(美空ひばり)に続いて平和の尊さを願って『長崎の鐘』(藤山一郎)を高らかに歌った。
『日本よいとこ お祭り音頭』は勇ましいコスチュームで歌った。手拍子に掛け声。会場はすっかりお祭りムード一色。
なお、この日のコンサートには日本映画史を燦然と彩った大女優の山本富士子さん、小山明子さん、三田佳子さんが花束を持って駆け付けた。
熱に関連する単語の検索:発売記念もンサート盛上る
前の記事:中国最長寿夫婦から人生学ぶ
次の記事:日中国交正常化40周年記念シニアモデルファッションショー
分享到:
收藏

コメントのランキング
- ·山形から世界へラジオ配...(2)
- ·女優・王メイ子さん 日...(1)