北京イベント① 中国京劇人物画著名画家 李文培氏
2014-10-14 16:12:32 From: コメント:0 クリック:

京劇人物と水墨画芸術を結合
伝統的な匠の技と現代美追求
京劇と水墨画は、中国の伝統文化の二つの重要芸術として、民族文化を伝承してきた。その長い歴史から世界的視野で民族文化を垣間見ると、世界の高き頂きに燦然とそびえ立っている姿を想起させる。文化が社会で大きな役割を担い、大きく発展・繁栄している今日、中国の水墨画の伝承と創新と発展に力を注ぐことは極めて重要な活動といってよい。李文培氏は中国の舞台芝居を題材に、水墨画という形で二つの芸術を結合させて、独自な画風を形成した。外見と中身の兼備を追求すると同時に、没骨写意技法を取り入れ芝居の人物を描写。墨の濃さ、水の暈かしを用いて面白みと芝居人物の風趣を表現し、伝統的な匠の技と現代的な美しさを融合している。
李文培氏の工作部屋に入ると、多くの演劇人物画が目に飛び込んでくる。鍾馗、覇王別姫、白蛇伝など、すべての人物が生き生きと眼前に迫ってくる。画面は自然で清新で活力にあふれている。水墨と演劇人物を結び付けたことに対して李文培氏は次のように語った。「私は中央演劇学院美術学部を卒業したので、在学中に勉強の雰囲気が良く、馮法祀と郭伝璋などの先生の厳しい指導のもとで絵画の基礎を築き上げました」と。専門的な勉強および堅固な絵画は、李文培が絵画の造型分野で開花させた。
「私は1964年に中国京劇院に入り、退職まで40年余り働きました。京劇は中国の国粋で、中国文化の歴史の代表と縮図でもあります。私が京劇との深い縁もそこで始まったのです。芝居の舞台設計に携わる一方、『紅灯記』と 『紅色娘子軍』の創作活動に参加しました。仕事を通じて演劇芸術家と深い友情を結ばれ、彼らの演技の特徴や京劇の奥深きは知ることになりました」
この世に全く同じ形の葉っぱが2枚がないように、人物にも千差万別の特徴がある。それを表現するために李文培氏は次にような努力をしていると語る。
水墨京劇人物との深遠なる縁
形から入り、魂が絵画に宿る
「人物を描くとき、最も難しいのはその個性を表現することです。京劇人物の演技は格式化があり、型に捉われず人物の個性を表現することを最も重視しています。これは一つの理論的な課題であると同時に、また実践的な課題でもあります」
「人間学の権威でもある、かの有名なエンゲルス氏は次のように言いました。細部の真実を除いて、典型的な環境でモデル人物をありのまま再現します。芝居の舞台で手、目、体、歩きはすべて人物の性格の現れです。画家は人物への理解の違いによって重点を置いて描くポイントも異なります」
「そこで独自な画風が形成されます。突っ込んだ話をすると、『美術』とは美に術があります。美は人々の心の共通の追求で、術は技術面の探求です。いわゆる推敲を重ねるのがこの意味です。私の作品はできるだけこれに近づけるよう模索します。自分を感動させたからこそ、見る人に感動を与えることができます」
作品作りに没頭すると長い夜も短く感じる。絵筆と言葉で表現するより悟るほうが難しいからだ。京劇名優との交流および人物画に対する思考は、李文培氏の自然で清新な画風を形成した。彼の人物画はシンプルなのに、見る側に強烈な印象を与える。その筆先は爆発の力があり、人物の男らしさと勇ましさ、美しさ感じさせる。また、色使いも多彩で、調和がとれていて、女性の美しさを引き立てる。
李文培の作品で、個性豊かな「この人」、数々の人物を見ることができる。外見と中身は兼備して、同時に筆を下ろす前に構想がまとまっていて、ある意味で型破りだし、真に迫る。「絵を画く第1段階は主に形です。形がなければ、絵の『霊魂』も存在しない。魂は形から生まれる。第2段階は魂を主導にして、魂は形を超えることができる。絵画が更に生きている感じがする」と李文培はいう。(続く)
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