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女優・倍賞千恵子さん『高倉健さんと生きた時代』を語る①
2015-11-23 20:41:03   From:篠原功   コメント:0 クリック:

第28回東京国際映画祭で上映の追悼特集『高倉健さんと生きた時代』において女優の倍賞千恵子さんが舞台挨拶を行なった。3回にわたって掲載する。今回はその第一弾。




 第28回東京国際映画祭 上映追悼特集『高倉健さんと生きた時代』
 
女優・倍賞千恵子さん「高倉健さん」を語る
 
 中国でも大人気の日本を代表する俳優・高倉健さんが逝去してから1年が経過した。第28回東京国際映画祭で上映の追悼特集『高倉健さんと生きた時代』において、高倉健さんと3度にわたって映画共演を果たしている名女優の倍賞千恵子さんが10月25日午後、TOHOシネマズ新宿の舞台挨拶に登壇した。
 
◆眼力のある人との印象に緊張
 
 倍賞千恵子さんは、今回の追悼特集において上映の『幸福の黄色いハンカチ』(1977年)、『遥かなる山の呼び声』(1980年)、『駅 STATION』(1981年)において高倉健さんと共演。これまで語ってこなかった共演エピソードや高倉健さんの思い出を語った。聞き手は娯楽評論家の佐藤利明氏。
 まず、高倉健さんの第一印象について倍賞さんは「これまで目の小さい人(松竹映画『男はつらいよ』で寅さんを演じた渥美清さん)と仕事をしてきたので、高倉健さんにお会いした時、眼力のある方のイメージがあり、大変緊張しました」とユーモアを込めて振り返った。
 倍賞さんは『幸福の黄色いハンカチ』の撮影で夕張には四季折々の思い出がたくさんあるという。そこで「あるときフェリーを使って北海道に渡り、車でロケ現場を見に行きました。島勇作(高倉健さんの役)が刑期を終えて網走刑務所から夕張にやってきて、自宅に続く坂をどんな思いで上ってきたのかなとか考えました。現場に行った時、ちょうど雨が降っていて、人も少なく寂しい気持ちで家に入ってみたら、天井から壁まで真っ黄色(黄色のメッセージカードで埋め尽くされている)。突然、『ドッ』と涙が出てきて、撮影した時を思い出して、私もメモをいっぱい貼ってきました」と語った。
 
◆お茶目な部分に気遣いを感じた
 
 撮影に入るため夕張でスタッフやキャストと初めて会った。皆でお茶を飲みに行った時、山田(洋次)監督に「健さんに『きょうだい』は何人か聞くように言われました。山田監督が健さんとの親和力を作ろうと演出したのです」と山田監督の細やかな配慮について語った。
 さらに倍賞さんは「健さんはどんなお芝居をするのか見ようと、夜の喧嘩のシーン(繁華街で偶然肩が当ったチンピラと喧嘩になり、相手を死なせてしまう)を撮影するところを見に行きました。網走刑務所に入るきっかけになった喧嘩のシーンです。実際にその撮影シーンを見て『ドキッ』としました。怖くて、そっと帰ってきました。緊張して近寄れない。ここにいては駄目だと思いました」と語った。
 感動のラストシーンでは、「とても待ち時間が長く感じました。黄色いハンカチがどのように掲げられるのか。事前に現場に行ってみた時、武田鉄矢さんや桃井かおりさんたちと同じ感動を受けました」と語った。(続く)

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