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国務院機構改革の措置とその論理
2018-03-17 18:07:04   From:北京週報日本語版   コメント:0 クリック:

3月13日、国務院機構改革案が第13期全人代第1回会議に提出された。同案によると、国務院構成部門は25から26に増えるが、正部級機構は8減り、副部級機構は7減る。このことから、今回の機構改革の重点は政府構成部門の数を減らすことではなく、機構改革を通じて、各部門に分散していた特定職能を統合し、関連職能分野の大部門体制を作り、各部門の職能配置を合理化・最適化する点にあることが分かる。

この案から、いくつかの顕著な変化を見て取ることができる。①職能の近い部門職能を統合し、関連する大部門体制を構築した。②重要な職能を統合し、機構規格を昇格させ、国務院構成部門にした。③一部部門を再編し、職能を最適化した。④一部部門を新設し、新たな発展情勢に適応させた。

まず、自然資源部、生態環境部、文化・観光部を設置した。自然資源部は国土資源部、国家海洋局、国家測量製図地理情報局など国の自然資源管理に関する職能を統合し、それによって自然資源管理の大部門体制を実現した。生態環境部は環境保護部を土台として、その他各部門の生態と環境保護に関する職能を統合し、生態環境職能の大部門体制を実現した。文化・観光部は文化部と観光局の文化観光職能を統合し、文化産業発展と観光産業発展をベースに文化・観光産業業界管理の大部門体制を実現した。

次に、退役軍人事務部と応急管理部を新設した。関連部門の関連職能を統合する一方で、退役軍人事務管理と応急管理の機構等級を引き上げ、国務院構成部門レベルで管理を行うようにした。国の退役軍人事務と応急管理職能に対する重視を体現した。

第三に、国家衛生健康委員会を設置し、科学技術部を再編し、司法部を設置し、水利部の職責を最適化し、審計(会計監査)署の職責を最適化した。これらの部門はいずれも国務院傘下の関連機構と関連職能を統合したものだ。そのうち国家衛生健康委員会の設置は、機構改革のレベルで次のようなメッセージを発したと言える。中国の人口政策に重大な変化が起こり、国策としての計画出産は歴史の舞台から退き、新しい人口政策が数の規制ではなく衛生・健康に着眼しているというメッセージである。2人っ子政策が緩和された上に関連政策がさらに緩和され、子供をもうける要望と能力のある家庭がより多くの子供を持てるようになり、それによって人口分野の性別比不均衡や年齢構造高齢化の問題が緩和されることが見込まれる。

第四に、新たに設置された国家移民管理局と国家国際発展協力署は、新時代の対外開放の新構造を体現している。過去、中国の国境は辺境警備であり、辺境警備を管理するのは軍隊と武装警察だったが、現在は大部分が出入国管理局の管理になっている。国家移民管理局の新設は、明らかに次のような新情勢を考慮したものだ。すなわち、現在では対外開放のレベルがますます高くなり、国の境界は過去の閉鎖的な時代における意味合いとは大きく異なり、将来は国境も国の境界ではなくなり、人員と物資の出入国だけでなく、多くの移民が出現する可能性が高い。そして国家国際発展協力署は、機構のレベルで「一帯一路」(「シルクロード経済ベルト」と「21世紀海のシルクロード」)など人類運命共同体構築に組織的な支持を提供するものだ。

今回の改革と過去40年で行われた7回の機構改革とは同じ流れをくんでいる。過去40年のうち、前半20年の改革は、主にいかにして国務院機構の数を減らし、その上でさらに政府職能を転換するかに関心を寄せていた。後半20年の改革は、国務院傘下機構の数を削減し、さらに政府職能を転換するかに関心を寄せるだけでなく、市場経済が比較的十分に発展している中で、いかにして政府の職能枠組みを確定するかがより重要となった。

新世紀に入ってからの最初の10年においては、政府職能枠組みは経済調整、市場監督管理、社会管理、公共サービスだと確定されていた。当時の重点は、いかにして経済調整部門を合理的に配置するか、いかにして工業と情報化、交通運輸業界の管理体制を統合・整備するか、いかにして民生改善を重点として社会管理と公共サービス部門を強化・統合するかであった。次の10年は生態環境がますます重要になり、現在ではすでに国務院職能枠組みの五大職能の1つになっている。そのため、2008年機構改革の際、環境保護総局を環境保護部に昇格させた。今回は生態職能についても環境保護部に組み入れ、生態環境保護の大部門体制を実現した。

当然、機構改革は改革の全面的深化の一部に過ぎず、もしくは機構改革は一部特定分野の改革を深化させる重要な出発点でしかない。例えば新設された生態環境部について言うと、元環境保護部、国家発展改革委員会の気候変動対応と汚染物質排出量削減、国土資源部の地下水汚染防止、水利部の水機能区画作成、農業部の農業非特定汚染源負荷対策、海洋局の海洋環境保護、「南水北調」環境保護など多くの職能を統合したもので、確かに大生態環境を実現した。この改革はたやすいものではなかったはずだ。なぜなら、過去と比べて環境保護を強調するようになり、現在では環境保護の強調だけでなく生態文明にも注目し、環境自体に注目するようになったという理念の変化を体現しているだけでなく、各部門に分散していた職能を集中させたからだ。過去、環境保護局は環境保護総局に昇格し、さらに環境保護部へと昇格した。等級は上がったが、実際にはその職能規模、環境保護の手段は実質的には引き上げられていない。そのため環境ガバナンス体系構築とガバナンス能力レベルの向上は多くの面で障害に直面している。今回生態環境部が新設されたことで、これらの問題は徐々に解決に向かい、中国の生態環境ガバナンス体系構築とガバナンス能力レベルが実質的に向上するに違いない。

国務院機構改革は、政府ガバナンス体系構築とガバナンス能力レベル向上の重要措置である。今回の改革は機構再編と職能統合にかなり力を入れており、長年にわたって解決しようとしてもできなかった問題が解決された。ただ、今回の機構改革は大きな困難に直面するだろう。これほど多くの機構と職能を調整して、改革は順調にいくのか?適応するまでに大きな障害にぶつからないか?

今回の改革は非常に力の入ったもので、有効な措置が打たれており、所期の目標を達成できるはずだ。今回の政府機構改革は、政府機構改革であるだけでなく、党と国の機構システム改革の一部だからだ。党と国のガバナンス体系とガバナンスレベルが全体的に向上している状況下では、これまで大きな障害だと考えられていたものも、今回は障害にはならないはずだ。今回の機構改革を通じて、政府の職能体系はさらに整備され、機構と職能の整合度はますますシームレスになり、過去に存在したような多くの部門が同一の管理に関わったり、それぞれが勝手にふるまったりする問題、機構が部門利益のせいで協力しないといった問題は徐々に解決されていくに違いない。

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