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5Gの全面カバー 少なくとも5年かかる
2019-01-16 19:23:28   From:チャイナネット   コメント:0 クリック:

 移行段階において、5Gの判断の境界は非常に曖昧である。「4G+」「偽5G」は単なる名称で、技術の進化過程での産物にすぎない。

 

 標準化された5Gの大規模商用化は短期間でできることではない。5Gのカバー速度は3Gと4Gより大幅に遅く、全面カバーできるまで5~10年かかるとみられる。

 

 先日、米通信大手のAT&Tは米国12都市で5Gモバイルサービスを商用化すると発表したが、その直後にユーザーは携帯電話に「5G E」のマークが表示され、しかも「E」が小さくエフェクト処理されていることに気づいた。

 

 マークが「偽物っぽい」ほか、「5G E」の通信速度も批判されている。あるネットユーザーはSNSのRedditの掲示板に、「5G E」のダウンリンク速度は194.88Mbps、アップロード速度はさらに遅く17.08Mbpsだと書き込んだ。また別の調査によると、AT&Tが5Gサービス開始を発表した都市で通信速度の著しい向上は見られず、4Gと変わっていない。そのため、多くのネットユーザーから「AT&Tの今回の行動は誠意に欠ける、偽5G」という批判が集まった。

 

 ポータルサイト飛象網の項立剛CEOは『科技日報』の記者に対して次のように述べた。「5G E」は「5G Evolution」の略称で、5Gプランの一種を採用しているため、「偽」は言い過ぎである。現在、5Gには非単独でサービスを行うNSA(Non-Standalone)方式と単独で行うSA (Standalone)方式の2種類がある。

 

 「5G E」はNSA方式を採用し、具体的には4Gコアネットワークに5Gの基地局を加えたもので、4Gネットワークのアップグレード版である。

 

 南京世域天基通信技術有限公司の郭正標総裁も「5G E」は「偽5G」ではないとし、「NSA方式を採用し、4Gの枠組みで技術をグレードアップし、帯域幅を広げたものだが、物理的な置換は行っていない。4G+、つまり4Gから5Gへの移行段階と理解してよいだろう」と述べた。


 4Gの基本設備を使用していても、NSAは5Gの高速・低タイムラグ・広接続の特性を持つため、業界内では5Gとみなされる。郭正標氏は、「4G+の速度は5G標準の速度に及ばないが、4Gよりは速い。ユーザーの5Gに対する期待値が高すぎるため、5G Eの通信速度に満足できないだけ」と説明した。

 

 5G競争は始まり、エリクソン、ノキア、サムスンなど多くの企業が5Gネットワークのテストを開始し、中でも華為(ファーウェイ)は注目を集めている。郭正標氏は、『科技日報』の記者に対し、「華為は現在世界で唯一完全な5G通信サービスを提供する業者である。米国は華為の5Gサービスを購入したくないため、提携業者の技術が整ってからSAの配備を検討することになる。AT&Tも4Gコアネットワークを土台にグレードアップするしかない」と述べた。

 

 項立剛氏は、光ケーブルのカバー率の低さも米国がNSAを優先的に採用した理由だと話す。

 

 標準化された5Gの大規模商用化は短期間でできることではない。項立剛氏は、「偽5Gや4G+は単なる名称で、技術は絶えず発展しているためコンセプト的に大きな意味はない。移行段階において、5Gか5Gでないかの境界は非常に曖昧だ」と述べた。

 

 では、 標準化された5Gの商用化はいつ実現されるのか。

 

 まず、5Gに対応した携帯電話なければいけない。郭正標氏は、5G携帯電話が登場すれば、5Gネットワークが必要になる。携帯電話に5Gと表示されたときにユーザーはようやく5Gを直接感じることができる」と話す。


 項立剛氏は、「中国の5Gネットワークの正式なライセンスはまだ発行されていない。発行されたとしても、5Gネットワークの投資は巨額で、関連技術も多く、運営業者がすぐに完成させられるものではない。3Gと4Gと同様に、5Gも建設初期にまず広範囲でテストを行う必要がある」と述べた。

 

 GSA(グローバル・モバイル・サプライヤー協会)の統計によると、2018年11月末時点で、世界の192社の通信キャリアが5G関連のデモンストレーション、テスト、試験を実施し、46の国と地域の80社の通信キャリアが2019年から2022年までに5Gサービスを開始すると発表している。

 

 郭正標氏は、「国内外で5G配備の速度は加速しているが、5Gの強大なニーズを表す新しい応用シーンがなく、建設過程でテストを繰り返しながら新しい応用シーンを見つけるしかない」と話す。

 

 米国の技術・市場調査会社のフォレスター・リサーチはは報告の中で、企業と消費者の5Gネットワーク世界カバー率が50%になるのは2025年だと予想している。また国内の専門家も、5Gの拡大は難しく、初期で重点をカバーするしかなく、カバー速度は3Gと4Gより大幅に遅く、全面カバーできるまで5~10年かかる可能性もあるとの見解を示す。

 

 5Gは巨額投資が要し、各分野の「キラー級」応用シーンはまだ準備段階にある。項立剛氏は、「本当の意味で5Gが商用化される日は来るが、1~2年で実現できることではない」と話した。

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