「辛いもの好き」は身分が低い?ネットユーザー反論
2014-08-05 09:46:15 From: コメント:0 クリック:
「私たちは、辛い食べ物を好んで食べる人を見下す傾向にある。というのも、しょっぱいおかずや辛いおかずを好むのは、肉体労働者だけだから」-ネットユーザー「@荷碧」さんはこのほど、このような意見を新浪微博(ウェイボー)に投稿、ネットユーザーから大きな反響が起こった。多くのネットユーザーは、「悪意のある、出鱈目な分析だ」と反論した。その後、「@荷碧」さんは、この投稿を含む過去の全投稿を削除した。
「@荷碧」さんは先月29日、新浪微博に次の通り書き込んだ。
私は大変な甘いもの好き、いわゆる「甘党」だ。この嗜好は、小さい時から育ってきた土地、つまり呉越(注:現在の浙江省と江蘇省の一部)と関係があると思う。私たちは、辛い食べ物を好んで食べる人を見下す傾向にある。というのも、しょっぱいおかずや辛いおかずを好むのは、肉体労働者だけだから。呉越地方では、歴朝歴代、経済的に恵まれた家庭に育ち、贅沢に悠々と生活を送る人が多くを占めていたのではないだろうか。
ちなみに投稿には、甘味デザートの写真4枚がアップされていた。
多くのネットユーザーは、「この投稿主は、味の好みの違いは、身分の違いによるものだと考えている。これは人を格付けするものであり、公平な見方とは言えない」と反発、「@荷碧」さんに非難が集中した。
特に、重慶、四川、湖南、江西など辛い食べ物を好む地域のネットユーザーは、「甘いものを好んで食べて優越感に浸る人間がいるなんて、まったく予想もつかなかった!」とそのいい加減さを厳しく攻め立てた。
また、「呉越の地」である浙江のネットユーザーも、「@荷碧」さんに対し、「我々浙江人も、辛いものが大好きだ。辛いもの好きをそれほど攻撃しなくても良いのではないか?」と反撃、「腐った卵」を投げつけた。
この「@荷碧」さんの投稿は、2日間で3万6千回以上転送され、1万3千件以上のコメントが寄せられた。「辛いもの好きは身分が低い」は、微博の人気ワードとなり、7月31日の時点で、閲覧数は300万を超えた。
同時に、「@荷碧」さんは、「ネット上の人気者」になり、フォロワー数は13万を上回った。プロフィールを見ると、「浙江紹興出身」「2003年に広東の某大学を卒業」と表示されている。微博では、常に自分について、「抜群の風格」「満ち溢れた才気」などと自画自賛している。「これも悪意ある出鱈目では?」と疑う声も上がっている。
多くのネットユーザーからの反論に遭い、「@荷碧」さんは問題の投稿を削除、さらにはアカウント上の過去の投稿4500件あまりも全て削除した。7月30日夜、「@荷紺」さんは、「決して売名目的ではなかったし、出鱈目を言うつもりもなかった」と投稿した。
■補足:味の好みが地域によって分かれる理由は?
「しょっぱいおかずや辛いおかずを好むのは、肉体労働者だけ」という「@荷碧」さんの分析に、多くの質疑が巻き起こった。では、地域別に見た場合、甘いものを好む地域と辛いものを好む地域とが明らかに分かれるのはどうしてなのだろう?あるネットユーザーは「中国人の辛い食品を食べる能力に関する研究と分析」と題する論文を引っ張り出してきて、科学的解釈を試みた。
この論文によると、辛いものを好む程度は地域によって異なり、中国国内を、「長江中上流の激辛エリア」「北方のやや辛エリア」「東南部沿岸のうす味エリア」に分類することができる。
四川、江西、湖南の各地域はいずれも「激辛エリア」だ。これらの地域は、亜熱帯モンスーン気候帯に属し、高湿多雨、冬になるとかなり気温が下がる。唐辛子の辛みは、人体に刺激を与えて発汗を促し、湿気や寒さを追い払うため、これらの地域では、食卓に無くてはならないものとなっている。一方、広東、浙江、福建など東南部沿海各省の住民は、辛さが苦手だ。沿岸部に位置しているため、シーフードを常食としていることから、彼らは淡白な味を好むようになった。
「甘いもの好きか、辛いもの好きかは、エリア全体の好みの違いで、個人の身分とは全く無関係だ。投稿主の分析は、全く科学的根拠に欠けている」-ネットユーザー「@紅塵愛好者」さんは、このように結論づけた。
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