ゲーム、VR時代到来 見本市「E3」開幕へ
2016-06-15 10:37:20 From:日本経済新聞 コメント:0 クリック:
VRは遊び手の視界のすべてがゲーム画面に変わり、ゲームの中に入り込んだ感覚が楽しめる。米フェイスブック傘下の米オキュラスVRや台湾HTC、韓国サムスン電子が参入している。2016年は「VR元年」と呼ばれており、E3でも注目を集めている。
SIEは10月13日、PS4につないで遊ぶVR向けの端末「PSVR」を発売する。価格は税別4万4980円。日本では6月18日から予約を受け付ける。先行して予約を受け付けていた欧米では「予約分が完売した地域もある」(アンドリュー・ハウス社長)ほどの人気ぶりだ。
13日に明らかになったVR版の作品ではスクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジー」やカプコンの「バイオハザード」など多くのファンを抱える大作が目立った。これまでVR向けの作品はベンチャーが手掛けることが多く、大作はほとんどなかった。
PS4の累計販売は歴代最速ペースで4000万台を突破し、ライバルである米マイクロソフトの「Xbox One」に差をつけている。PSVRはリードをより盤石にする切り札になるとの期待は大きい。実際、ハウス社長は「新型機の発売当初にソフトがここまで充実するのは珍しい」と手応えを強調した。
SIEを追うマイクロソフトも13日、新型ゲーム機「Xbox One S」を発表した。13年に投入した現行モデルを小型化する一方、最大2テラバイト(テラは1兆)のハードディスクドライブを搭載するなど性能を引き上げた。さらに17年末には新型ゲーム機「スコーピオ」を発売すると明らかにした。VRに対応するほか、高精細の4K映像も楽しむことができる。
まったく新しいゲーム機を発売するまでの間隔はこれまで6~7年とされてきた。マイクロソフトが一気に期間を短縮する背景にはパソコンやスマートフォン(スマホ)などで楽しむオンラインゲームへの対抗意識もある。
例えば、毎年のように新しい機種が発売されてきたスマホは高性能化が格段に進み、すでにゲーム機に近い性能を持つ機種もある。最新技術をゲーム機でもいち早く取り入れて、高品質な作品を楽しめるようにする。
マイクロソフトが13日に開いたイベントでXbox部門トップのフィル・スペンサー氏は「(スコーピオの発売は)重大な屈曲点になる」と話した。SIEもすでにPS4の高性能版の開発を進めている。任天堂の「ファミリーコンピュータ」発売以来、30年余り続いたゲーム機のビジネスモデルが変わりつつある。
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