三菱UFJ銀、仮想通貨使い海外送金
2016-07-08 10:11:54 From:日本経済新聞 コメント:0 クリック:
三菱UFJ銀はコインベースに数億円出資する。邦銀が仮想通貨の取引所に出資するのは初めて。コインベースは32カ国に約400万人の利用者を持つ。米当局などの認可も取得しており、既にニューヨーク証券取引所やスペイン大手銀のBBVAが出資している。
コインベースはこれまで米欧を中心に展開しており、アジアへの進出を狙っていた。三菱UFJ銀は国内に4000万口座を持ち、普及に向けた相乗効果が大きいと判断。日本では仮想通貨を現金に戻す際に、まず三菱UFJ銀の口座を通じて取引する仕組みになるもようだ。
銀行の利用者にとっても大きな影響を及ぼす可能性がある。企業や個人が現在、銀行を通じて送金する場合、巨額の資金が投じられた決済システムを経由する必要があり、高い手数料が取られる。
仮想通貨は取引参加者が互いの取引記録を保有しあう「ブロックチェーン」と呼ばれる技術が裏付けとなっている。データを改ざんするには、全保有者の情報を書き換えなければならず極めて難しい。
この技術を使えば、安全性の高い仕組みを低コストで実現できる。このため送金などの決済コストが大幅に下がるとみられる。円やドルの海外送金でも、この仕組みを使えば通常1回あたり数千円の送金手数料が大幅に削減できる見通しだ。
ブロックチェーン技術は、不動産登記やIDカードの本人確認など幅広く研究が進んでおり、モノとインターネットが結びつく「IoT」の鍵を握る。三菱UFJ銀はこうした分野も含めて新たなビジネスの拡大を目指している。
仮想通貨の時価総額は2015年末で73.7億ドル(約7400億円)。9割がビットコインとされる。日本では5月に仮想通貨の交換業者を登録制にする改正銀行法が成立し、1年以内に施行される。三菱UFJ銀は規制の動向をにらみながら新たなサービスの可能性を探る方針だ。
前の記事:カカオ豆国際価格、6年ぶり高値
次の記事:成田空港に「吉野家」オープン、初の24時間営業
コメントのランキング
- ·山形から世界へラジオ配...(2)
- ·女優・王メイ子さん 日...(1)