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「宿坊ファンド」登場 訪日客に人気、富裕層などに的
2016-08-19 16:35:12   From:日本経済新聞   コメント:0 クリック:

お寺や神社の宿泊施設である宿坊に投資するファンドが登場した。ジャスダック上場で、不動産ファンドを組成する燦キャピタルマネージメントが全国寺社観光協会と組み、不動産投資に関心のある富裕層や機関投資家から集めた資金で宿坊を建設・運営する仕組みを立ち上げた。

 宿坊は隣接する寺社で茶道や写経、精進料理などを体験できる。最近は異文化体験に関心を持つ訪日外国人に人気があり、寺社側も建設に意欲的だが十分な資金調達が難しかった。

 燦キャピタルは全国寺社観光協会と共同出資で今月、大阪市天王寺区に点在する寺社のための宿坊を建設する特別目的会社(SPC)を立ち上げた。SPCがファンドとして投資家から資金を募る。ファンドの規模は5億~10億円の想定で、2017年3月にも30室前後の宿坊が完成する見通し。集めた資金は運営費にもあてる。

 投資家にはファンドからの出資引き揚げの申し出があった段階で、蓄積した宿坊の収益から精算し利益還元する。年間収入を投資額で割って算出する投資利回りは通常、都内のホテルで年5%程度といわれる。宿坊はホテルや旅館と比べ質素で、建設や運営にかかるコストは安いため、燦キャピタルなどは投資家にとって、より高い利回りになるとみている。

 今後は京都や広島など全国各地で1つの宿坊につき1つのファンドを組む。投資家の資金を集め、高まる宿坊への需要にこたえる体制を作る。今後数年間で500件程度の投資を手がけたい考えだ。マイナス金利で推移する中、利回りを確保できるファンドとして注目を集めそうだ。


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