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低燃費タイヤの原料事業を統合 日本ゼオンと住友化学
2016-12-02 17:37:26   From:日経   コメント:0 クリック:

 日本ゼオン住友化学は2日、低燃費タイヤの原料となる「S―SBR(溶液重合法スチレンブタジエンゴム)」事業を統合すると発表した。成長市場のS―SBRを巡っては世界中で増産が進んでおり、販売競争も激しさを増している。両社は事業統合で技術開発力やコスト競争力の向上を狙う。

 日本ゼオンが100%出資子会社ZSエラストマー(東京・千代田)を8日付で設立する。資本金は4億5000万円。その上で、日本ゼオンと住化はS―SBRの販売と研究開発機能をZSエラストマーに移管する。住化は併せてZSエラストマーに40%出資する。

 日本ゼオンと住化が新会社に切り出すS―SBR事業の2016年3月期の売上高はそれぞれ約100億円と約40億円。新会社には当初、製造機能は移らないが、将来は製造機能も集約する。

 日本ゼオンと住化は8月にS―SBR事業の統合に向けた検討を始めると発表していた。

 S―SBRはタイヤの燃費性能を向上させるゴム材料の一つ。世界的に需要が伸びており、JSRなど各社が生産能力の拡張に動いている。日本ゼオンも有望市場でのシェア拡大を狙い新工場を立ち上げてきたが、1社単独での投資余力には限界もある。一方の住化は2016年3月期に同事業で約85億円の減損損失を出すなど、てこ入れが課題となっていた。

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