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米2.1%成長に下方修正 17年IMF予測、財政政策を疑問視
2017-07-24 12:31:49   From:日経   コメント:0 クリック:

国際通貨基金(IMF)は24日改定した世界経済見通しで、2017年の米国の成長率を2.1%とし、4月時点の予測から0.2ポイント下方修正した。トランプ米政権の財政政策を「想定ほど拡張的ではない」と疑問視し、18年の見通しも下方修正した。日本の17年の成長率予測は1.3%へ0.1ポイント上方修正し、世界経済全体の見通しは3.5%で据え置いた。
IMFは米国の成長率見通しを下方修正した(米サンフランシスコの自動車販売店)
 

IMFは米国の成長率見通しを下方修正した(米サンフランシスコの自動車販売店)

 世界の成長率は16年の3.2%から17年は3.5%、18年は3.6%へと緩やかに加速すると予測した。日本については「個人消費と投資、輸出が今年1~3月期の成長を支えた」とし、17年の見通しを上方修正した。18年は0.6%と予測を据え置いた。

 米国は18年の成長率見通しも2.1%と4月の予測から0.4ポイント下方修正した。トランプ米政権は議会審議の混乱で、選挙で公約した税制改革やインフラ投資などのメドがたたない。4月時点では予測に政策効果を織り込んでいたが、今回は「財政政策の変更に不透明感が漂う」と指摘した。

 ユーロ圏はフランス大統領選などの政治リスクが薄れ、17年の成長率見通しを0.2ポイント上方修正した。中国経済も1~3月期の成長率が上振れし、17年の見通しを0.1ポイント引き上げた。東南アジア諸国連合(ASEAN)やブラジルなどの予測も上方修正し、世界全体では米国経済の下振れを補った。

 IMFは「世界経済の回復は順調」と強調したものの、「中期的にはリスクは依然として下振れ方向に傾いている」と指摘した。米欧は大規模な金融緩和政策を転換しつつあり「世界の金融環境が予想より急速な引き締めに見舞われる可能性がある」と警戒感を示した。

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