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テスラの中国EVライバル、NY上場へ
2018-08-15 14:03:31   From:日経   コメント:0 クリック:

 【ニューヨーク=宮本岳則】米電気自動車(EV)メーカーのテスラが株式の非公開化を模索するなか、中国のライバルが米国に上場する。インターネット大手の騰訊控股(テンセント)が出資する上海蔚来汽車(NIO、ニーオ)がこのほどニューヨーク証券取引所への新規株式公開(IPO)計画を公表した。

 ニーオは最大18億ドル(約1980億円)の調達を目指しており、EVの開発競争が一段と激しくなる。

 ニーオが米証券取引委員会(SEC)に提出した上場申請書類で明らかになった。IPOで調達した資金は研究開発費のほか、中国における販売網や生産設備の整備に充てるという。2017年12月期通期の売上高はゼロで、最終損益は7億5千万ドルの赤字。18年1~6月期の売上高は695万ドル、5億ドルの最終赤字だった。

 14年創業のニーオはテスラと競合する高価格帯のEV開発を進めてきた。上場計画資料の中で、量産車第1弾となる多目的スポーツ車(SUV)とテスラの「モデルX」を比較。「コスト面で優位性がある」と強調し、テスラを意識していることをうかがわせた。

 ニーオは中国のハイテク大手や有力投資家からの資金調達に成功している。株主にはインターネットサービス大手のテンセントに加え、中国インターネット検索大手の百度(バイドゥ)などが名を連ねる。手厚い支援を受け、創業からわずか4年で米国上場にこぎつけた。

 中国のEV市場は政府の後押しを受け、世界最大規模に成長した。ニーオのような現地メーカーに加え、海外勢の動きも活発。テスラも今年、上海に同社初の海外工場を設立すると発表した。米上場をテコに成長投資を加速するニーオと、非上場化で経営の自由度を高めようとするテスラ。対照的な両社の争いに市場の注目が集まる。

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